※※第39話:Make Love(&Gasp).5





 ナナが返事をするまえ、告げたあとすぐに、薔は彼女のくちびるをキスで塞いだ。

 「ん…っ、」
 熱い息と舌が絡まって、動きは深さを増してゆく。


 キスをしながら揺れていたが、くちびるはゆっくり離された。

 「あ……っ、あん…っ、」
 動きは濃厚になり、ナナは自然と甘く喘ぐ。


 「……っあ、」
 片手でナナを抱いて、薔はソファをきつく掴んだ。



 あらわになっているナナの胸元は、薔のシャツに擦れて張ってゆく。


 「ああぁぁ…ぁ……」
 背中で組んだあしは、つまさきまでもが、ビクついて。



 「薔っ、だめ、もう…っ、イっちゃう……」
 しがみつくように、告げたナナの耳もとで、

 「エロい声出して、イけよ…」

 囁いた薔は、奥深くへと突いていった。


 「はあ…ぁ……っ、」
 そして彼はカラダをくっつけるようにして反らし、淫れた息を吐いたので、

 「ぁ…、あっ、だめぇ、」
 刺激されまくったナナは、

 「あ…っ、ぁあぁぁっ…んっ!」

 ビクンと戦慄き、達した。



 ふるえるカラダからは、ちからが抜けて、あしがバラバラに落とされる。

 その瞬間に、

 「あ……っ!」

 薔も、発射せました。




 「はぁ…っ、はあ…ぁ…っ、」
 ふたりして、ソファのうえに重なって、荒く息をしております。




 そのまま、

 「なぁ…、ナナ……、」

 すこし汗ばんだ薔は、彼女の頬を撫でながら言ったのでした。


 「ベッドで、イくか、」






 「はい……、」
 キュッと彼の背中でシャツを掴み、ナナは応えます。


 ふたりはおもむろに起き上がると、いったん濡れた下は隠して、寝室へと向かったのでした。

 ナナの肩を、薔が抱いて歩きながらね。










 パタン

 ドアが閉められてからは、またしても脱がし合いです。

 脱いだ衣服はすべて、床に乱れ落ちた。



 近づいてゆくと、ベッドサイドには仄かな灯りがともる。


 ギシッ…

 ベッドが軋んで、ゆっくり乗っていったのだが、



 ダン――――…



 ナナはヘッドボードに、背中を押し当てられた。




 「はぁっ……、はぁっ………、」
 両手にゆびを絡めて、その手を押し上げてゆく、薔。

 眩暈にも似た欲情と甘い香りが、ナナの全身を支配してゆく。



 ふたりは、そっと音も立てずに、くちびるを重ねた。




 「あ…………」
 薔のくちびるは、なめらかにそっと、伝い堕ちてゆく。

 両手が乳房を、やわらかく揉み上げる。


 しかし、そこだと、ナナのが背中痛いからね。




 ベッドのうえ、縺れるように、ふたりは位置を変えた。


 「腰、落とせ……」

 そして、ナナが薔に乗っかるようにして抱き合って、座ったまんまの挿入に至りました。

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