※※第36話:Make Love(Climax).4





 ちゅっ、ちゅ…

 何度かやわらかく、キスを繰り返す。

 「ん……………」

 ゆびさきが、そっと、絡み合ってゆく。


 いったん離れ、

 「ナナ……」

 ぼんやりとナナを見上げる薔が、甘い声で彼女の名を呼び髪を撫でた後、


 「んん―――――――…」


 抑えきれない熱情が、激しいキスを連れてやって来た。



 「ん…っ、んっ………」
 何度もくちを開いて、舌を絡め合って、互いの口内を舐めまわすように。


 「は……っ、ん………」

 無我夢中で、深く過激なキスをむさぼった。




 「はぁ――――――…」

 長いキスで、くちびるを離したときふたりは、かなり火照っていて、

 「なぁ、ナナ…、」

 ナナに抱きついて見上げる薔からは、先ほど彼女が掛けてあげた毛布は、片方だけ落ちていた。


 「ここ、消してくれるか?」
 そう問いかける彼は、左手のゆびの背でナナの頬を撫でており、
 「なるべく、痛くないように、します。」
 真面目に答えた彼女へ、

 「大丈夫だ、それも、分け合う。」


 薔が笑って応えたので、ナナはゆっくりと首もとの傷口に顔を近づけてから、指輪を外しました。






 「少しのつもりが、長くなりそうだな。」
 笑う薔は、あかい首もとにキスをしているナナのあたまを、なめらかに撫でており、

 「まぁ、部屋代なら、払い過ぎたほどだ。」
 そう言って、彼女の髪にキスを落とした。





 ガブリ――――…

 鋭い牙が、なめらかな肌に深く食い込んでゆく。


 「はあ……っ、」

 ナナに抱きついたまま、薔は激しくからだを反らした。


 鮮やかな血が、流れ落ちてゆく。



 「はぁ……っ、はぁ……っ、」
 からだを反らし、薔は深く熱い息を上げていて、
 「んんん…っ!」
 流れ込むF・B・Dによって、ナナの全身には快感が押し寄せる。


 「ん……っ、」
 からだを起こした薔は、ナナのあたまをやさしく撫でながら、
 「大丈夫だ、痛く…ない……」
 そっと、言い聞かせていた。



 傷口が完全にナナの牙で埋まった頃、あふれ出す血液を吸ってから舐めだす。


 「あ…、はぁ…っ、」

 再び激しくからだを反らす薔から、毛布はすべて剥がれ落ちた。



 「はあっ、ぁ…っ、ナナ……」
 甘く擦り切れたような息と声を上げる薔と、
 「んっ………ん…………」
 無我夢中になる、ナナ。



 「はぁっ、はぁっ、あ…っ、」

 艶っぽい息を上げている薔だが、彼が達することないうちにナナは二度達して、傷口は消え、流れ落ちた血液もちゃんと舐めとってキレイになってしまった。







 そっと、ナナはくちびるを離す。


 「ん…っ、ダメ……」
 すると、甘えた声で薔は彼女に抱きついて、


 「イけなかったから、ちゃんと、可愛がって…?」


 ひどくもたれるようにしたため、

 「あ…っ、」

 ドサッ―――――…


 ふたりは重なり合って、ベッドに倒れ込んでいった。

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