※※第28話:Make Love!.1




 「え……………?」

 初めてのありがとうに、ナナは心臓を鷲掴みにされたようだった。

 「まだ先っぽしか挿れてねーのに、泣くな。」
 声のトーンを戻した薔は、つぎに妖しく微笑みます。

 「はい…………」
 ドキッとして泣き止んだナナの膣口へ、再び彼はゆっくりと、挿入し出した。

 「んあ…っ………」
 ナナはすこしビクッとしたが、痛みはまだあまりなく。


 「ぁ……やっ………ちょっ…と…だけ……痛い……っ…………」
 初めて痛みを感じ、告げたナナに、
 「大丈夫だ。すぐに、よくなる。」
 あたまを撫でながら、薔はやさしく言い聞かせる。


 「それより………すごっ…おっきぃ…ん……です……よぉ………………」
 ナナはそれとなくすごいことを述べて、
 「よかったな。」
 薔は落ち着いてたんですが、


 「………っ……………」


 ゆっくりでしたが、確実に、全部、挿っちゃいました。






 「は……入っ……………」
 熱く息を上げるナナの額からは、汗が一筋流れた。
 部屋にはクーラーが程よく効いていたが、汗は自然と伝い落ちる。


 「はぁ――――――…」
 深く息をした薔も、すこし汗ばんでおり、



 「……キツ…っ、」



 きつく瞳を閉じ、色っぽくそう零した。





 「え………?なんか……いけなかった……ですか…………?」
 ナナは知らないので、尋ねますがね。


 「違ぇよ、おまえんナカが、キツキツで、あつくて、」

 うっすらと、瞳を開けて、




 「すげぇ、イイんだよ………」




 薔は、囁きかけた。






 「んあ……っ、動い……てっ……る……………」
 ちょっとの動きでも、初めてのナナには刺激になる。
 「激しくは突かねぇ。安心しろ。」
 そして薔は微笑んで、ゆっくりと、圧しつけるようにし出した。


 クラクラと深さを増す愛おしさのなか、ナナを甘い香りが包み込んでいった。

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