※第27話:Game(I'm Toy).25





 やがてくちびるを離すと、ナナだけではなく、薔もかなり火照ってぐったりしており。

 「ナナ……」
 あつい吐息とともに、ねだるように囁く。


 「さわって…?」


 「え―――――…?」
 すこしだけカラダを起こしたナナが見つめると、流れる目つきで薔は見つめ返した。

 「好きな…トコ……さわって………?」
 息を淫して、

 「はやく…………」
 せつなく瞳をうるませる。



 「は、はい……」
 返事をしたあと身をかがめたナナは、やわらかな髪がかかる左耳に、そっと触れた。

 「あ………………」
 瞳を閉じて、吐息混じりの声を出す薔。

 ゆびを耳から頬へと這わせて、ふるえる手でくちびるを撫でれば、すこしだけ瞳を開けて、誘うような目つきで彼はそのゆびを舐める。

 抑えがきかなくなるナナは、首すじへとゆびを滑らせてゆき。

 「ん………………」
 再び瞳を閉じ、薔はすこしだけ身を捩った。


 やがてTシャツのうえから、胸元を撫でてゆくのだが、
 「直接……さわって………?」
 甘い声を出した薔は、ナナに抱きつく。

 「ナナ…………」
 耳に触れるくちびるが、吐息を吹きかけ名前を呼ぶ。


 「はい………」
 くすぐったさにふるえるナナは火照って仕方なく、抱きつかれたままTシャツのなかへと両手を入れてゆく。

 たどり着いた胸元で、右手は背中にまわし、左手で乳首を撫でた。

 「あ……っ、」
 ひどく耳もとで吐息をこぼして、薔はつよくナナに抱きつく。

 「は…っ…………はぁっ………………」
 荒くなる呼吸に疼いたため、乳首を擦ると、
 「ぁぁ…あっ………」
 ナナにしがみつき、薔は淫らな声をあげる。


 「あ……ああぁ…ぁ…………」
 喘ぎ乱れゆく彼と、


 ドサッ―――――…


 ふたりしてソファのうえへと、折り重なって倒れていった。




 「はあっ…………はぁっ………………」
 ナナのしたで、薔はぐったりと息を乱している。
 その眺めに疼いて仕方ないナナは、彼のTシャツをまくり上げ、あらわになった胸元を両手で愛撫しはじめた。

 「ぁ…あ……………」
 からだをすこし反らして、薔は深く瞳を閉じる。


 「あ……あぁっ…………」
 次第に手つきは激しくなるのだが、

 「ん…………ナナ………………」
 かすかに瞳を開けた薔は、熱く息をしながら、
 「……舐めて…………?」
 またしても、おねだりをしました。


 「ね……………?」
 その仕草があまりにもいやらしくって、
 「ん………」
 興奮してしまうナナはかがみ込んで、左胸は愛撫しながら、右胸に舐めついた。

 「ぁああぁ…っ…………」
 からだを反らした薔は、ナナのTシャツをきつく掴んで声をあげる。


 「あ……あぁ…ぁっ……………」
 脚が縺れて、ソファのうえで淫れきっていたため、

 ちゅうっ

 ナナは薔の右乳首へ、ガマンできずに吸いついた。


 「あっ………ばか…っ…………そんな……吸っ…………ん……っ」


 激しく悶えてから、


 「ぁ……や…っ、」


 まるで女性のような声で、薔は啼いた。

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