第26話:Game(on Holiday).24




 「え?祝日?」
 「あぁ。」
 ナナはポカンとしている。

 「ということは、今日は、学校お休みなんですか?」
 「当たり前だ。」

 ………そうだったんだあっ!


 ※だから昨夜、夏祭りやってたのね。


 「わかりました!起こしてしまい、スミマセンでした!」
 懸命に謝るナナを、

 グイッ―――――…

 寝たままの体勢で薔は引っ張った。


 「うわぁっ…………」
 倒れたナナは、

 ギュ―――…

 ベッドのうえで、つよく抱きしめられていた。


 「責任とって、抱かせてろ。」


 (ぇぇぇぇぇえ!?)
 真っ赤のナナだが、やっぱり甘い匂いに包まれており。

 「おまえ抱いてると、よく眠れるんだよ。」
 抱きついた薔は、そう囁いて眠りにおちた。


 (どーしたらいいんだぁ!?)
 動けないナナは、かれこれ二時間近くこのままだった。









 やがて本格的に起きると、11時をまわっており。

 「おまえ、なんか食うか?」
 「えっ?」
 と、はい、ベッドのうえでの会話です。

 「そうですね、お腹は空いてます…………」
 「血液は、いらねーのか?」

 …………ぇぇぇぇえ!?

 「いえ!実を言うと、薔さんの血液はもんのすごいんで、毎日は吸わなくても大丈夫なんです!むしろ、たぶん、1ヶ月くらいは大丈夫です!」
 「そうなのか?」
 「そうなんです!!」

 ナナは、真っ赤で力説した。


 「それに!わたし、か、彼氏にあまり、噛みつきたくないです!大切にしたい、というより、します!」
 「なら、週一にしてやるよ。」

 …………ぇぇえ!?

 「わたしの話、聞いてらっしゃいましたぁ!?」
 「あぁ。大切にすると、言ったよな?彼氏だから。」

 ……………うわぁああ!

 「それはほんとうにそうですが、そのまえもですってばーっ!」
 「あ?」

 このやりとりは、終始ベッドのなかだった。

[ 274/550 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る