※第23話:Game(&Confession).21





「おい、そこの色狂い童貞。」
「は、はいぃ……………」
 声をかけられたベンジャミンは、ものすごくときめいた。

「キサマは俺のナナにまたがっておいて、なんで俺にもまたがってんだ?だれでもいいのか?」
 低い声で言われているが、とにかく三人は、ドキドキしまくっております。



「言っておくが、俺はノンケだ。ナナがいるからな。」

 ……………………はい?

「それに、もし俺がホモだったとしても、キサマらは絶対に抱かねぇ。」

 えぇ――――――――っ!?


「すすすすすすみませんでしたぁ!!」
「あ?」

 三人は、土下座をして謝罪した。

「なんでも言うこと聞きますから、なんでもいたしますから、お願いですから許してください!!」

 ここらで、薔は、自身の血液の効果についてを思い出した。



「へぇ、」
 見下ろした薔は、不敵に笑った。


「ならキサマら、ぶっ叩いてやるよ。」





「はい……………?」
 目をぱちくりさせた三人のまえ、

「花子、いるか?」

 薔は花子を、やさしく呼んだ。


 すると、お利口にも寝室のドアをちゃんと開けて、花子が尻尾を振りながら入ってきた。
 花子は、三人をちらりとも見なかった。

「あれ、持って来れるか?」

 そう聞かれた花子はいったん寝室を出てゆき、


 ほどなくして、鞭を咥えて戻ってきた。



 呆気にとられる三人のまえで、薔に鞭を渡したとたん、



「ガヴゥゥゥ――――…!」

 花子は三人に向かって、凶暴化した。


 (こ、こわぁ!)
 三人は、ものすごく怯えた。


 私の大好きなご主人さまに、なにすんのよ!?逆に噛みつくわよ!?

 花子は叫んでおります。


 そんな花子のあたまをよしよしして、

「あぁ、花子、大丈夫だ。俺に任せろ。」

 と、薔は言ったので、

「クゥン、」
 元に戻った花子は、甘えた声で鳴いて寝室を出ていった。
 ちなみに、ちゃんとドアは閉めていった。





「さて、」
 薔はゆっくりと、ベッドから下りる。

 三人のまえに堂々と立ち、不敵に見下ろして。



「護身用に持ってた鞭が、役に立ったな。」



 ……護身用に、鞭、持つひといるか?




「どこを叩かれてーんだ?」
「え?」

 キョトンとする、ちっさいオトコどもに向かって、薔は言い放ちました。




「どこでもぶっ叩いてやるよ。ありがたく思え。」

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