※第21話:Game(in Ruins).19





「んやぁあっ………………」
 まだシャツのうえだというのに、ナナはかなりビクついた。
 肩にしがみついたまま片手で抱きしめられて、首すじと胸を愛撫されてゆく。


「ん…ん………んっ…………ん……………」
 やがて、いったんどちらの愛撫もやめた薔は、ナナのくちびるに何度もキスをしながら、彼女のシャツのボタンをはずしていった。


 はずし終えて、シャツは肩をすべり落ちる。
 脱がされて、抱きつくような体勢で、ブラもはずされた。


 ナナは、二度目だが、上半身ハダカになった。






「おまえはいい色してんな。」







「え………………?」
 キョトンとするナナのまえで、

「ナナ、」

 薔はとても、セクシーな表情をしている。



「男の俺にとって、牙を立てるおまえの愛撫は間違ってねーが、」

 そして彼は、細く長いゆびでナナの胸を撫でて。




「おまえは、こうされたほうが、感じるだろ?」




 ゆびはとてもやさしく、はじめは乳房を撫でた。




「んあああ……っ、」
 またしてもはじめての感覚に、ナナはビクンッとカラダを跳ね上げる。
 彼は乳房を撫でつづけたあと、焦らしていた乳首を撫でたりする。

「あ………あっ………ぁ……あん…………」
 薔の肩に手を置いて、ナナは自然と喘いでいた。



「エロい眺めだな。」
「そんな…………こと、…言っ……っ、ぁ…っん……」

 ギュッと肩をつかむナナの両胸を愛撫して、愛おしそうに見つめながら、


「どっちが、より感じるんだ?」


 薔は囁きかける。



「んっ……………?」
 涙をためた目を開けたナナに、
「俺はおまえのカラダを、もっと、深く、知りたい。」
 キスできる距離で、彼はつづけた。




「あの…、…右が、すご…く、………ん…っ、イイ………」
 くちびるを濡らして、ナナは吐息のなかに答えを混ぜた。


「ここか?」
 すると薔は、右の乳頭を、側面は親指で撫でるようにして人差し指とやさしくこすり合わせる。

「ぁあああぁぁ…んっ……………」
 ビクビクとカラダを反らして、ナナはふるえ悶えた。


 しかし乳首へ触れるかと思いきや、触れずに焦らして、ときどき人差し指がころがすため、快感はナナのカラダを果てしなく駆け抜けてゆく。

「あ……んあぁ………………」
 せつなく身を捩っているナナに、顔を近づけて、





「おまえは、イイ女だな。」

 耳もとに、薔は吐息を吹きかけた。

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