※第19話:Game(&Inside).17





「やですってばぁ…………!」
 鼻声になって叫ぶ、ナナ。
「ほしくねーのか?俺が、」

 …………ぇえ!?

「い、いや、あの、ほしいとかいう以前に、お願いですから生きてください!」
 力説していると、

「そういや、お前を護ると言ったんだったな。」

 薔は、言った。




「え―――――――…?」
 いつ言ってくださったっけ?と、ナナは疑問をうかべる。
 そんな嬉しいおセリフ、録音しておきたかったよ!?


 想いを巡らしていると、

「つづけるか。」

 の言葉のあと、今度は薔からキスをしてきた。


「んんっ……………」
 あたまを押さえ込まれるようにくちづけ合っていると、やはり血は流れだして、吸いつきながら舐めていた。

 やがて、血液により張り付いたくちびるを引き剥がし、つたう血を舐めはじめる。

「んん―――――――…っ!」
 押し寄せる快感に、ナナは激震して達した。


 グッ―――――…!

 このとき彼女はかなりからだを反らしたため、相当きつく薔の首を絞めあげた。


「う……っ!」
 縛られたナナの手首をつかんだ薔は、ひどくくるしそうに身を捩った。




「うわぁ!またしても、本当にすみません!」
 イったあとだが、ナナは必死になって薔へとしがみつく。

「……っ、お前………ほんとは、…殺して………んだろ………?」
 すりきれたような声で、途切れ途切れに薔は言った。




「そんなこと、まったくありませんよ……!」
 振り絞り弁明するナナのしたで、深くくるしげな呼吸は聞こえる。

「大丈夫、ですか?」
「あぁ………」
 しばらく瞳を閉じていた薔だが、片肘をついてすこしだけからだを起こすと、流れるようにナナを見た。


「お前、腰あげろ。」
「えぇ!?」
 いきなりそんなことを命じられ、ナナは仰天する。

「あげたら、わたし下着つけてないんで」
「はやくしろ。」
 ……………えぇえ!?


 薔の首もとに手をついて、ナナはすこしだけ腰をあげた。




 すると、


「さっきからずっと、ここ、濡れてんだよ。」




 そうです、Tシャツのなかに手を入れて、ソコに彼は中指を突っ込みました。

[ 205/550 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る