※第13話:Game(in Sofa).11




 リビングでは、ソファにもたれて薔がテレビを観ていた。
 かたわらには、花子が寄り添っている。
 そして彼は、すでに制服に着替えていた。

 (おぉっ…………!よかった!ちゃんと制服着てらっしゃるよぉ!)
 ナナは安堵のあまり、ないと思われてはいたがけっこうあった胸を撫で下ろした。


「あ、あの、ありがとうございました!」
 ナナが近寄り礼を述べると、
「あぁ。」
 テレビに目をやったまま、薔は答えた。


 時計を見ると、まだ50分近く余裕がある。

 なのでナナは、

「あの、まだ時間があるんで、わたし帰って鞄の用意したりします!」
 と言い残して再びあたまを下げると、背を向け帰ろうとした。




 ギュ――――――…




 すると間もなく、Tシャツの裾をつかまれた。




 (あれ…………?)
 それ以上は動けずに、呆然とするナナ。




「帰さねえ。」


 薔はテレビを消す。






「せっかく来たんだ、朝からヤるだろ?」


 流れるようにナナを見ながら、彼は言った。











 気づくと花子は、気を利かせたのかリビングから出ていった。

「あ、あの……………」
 焦るナナ。


 は、


 グイッ――――――…


 強引に、引き寄せられた。



「ひゃあっ…………!」
 思わず声を上げたナナは、ソファのうえで抱きしめられる。


「ちょっ、あの……………」
 もがくほどに、力強く捕らわれてゆく。


 そしてようやく顔を上げられたと思ったら、あたまに手を回され、激しくキスをされた。



「ン……っ、ん…ンっ……………」
 ナナは、鼻から声を出す。


 いやらしい音を立てながら、舌を切れるほどに絡めあった。


「はっ……あ、…ン…っ、んンっ……」
 だんだんとエスカレートしてゆくキスに溺れてしまっていたナナは、薔のシャツにしがみつく。



「ん…っ、はあっ………」


 くちびるは離されたが、キスはしたへとつたってゆく。



「はあっ……、はあ…っ………………」
 ナナは息を乱し、カラダじゅうを火照らせ、

「……っあ…っ、」
 吸いつくようなくちびるに、ビクビクと震えてしまう。


「やぁ……っ……」
「イヤなら突き放せよ。」
 肌のうえで、薔がくちびるを動かした。



「そ…ん…っ、…な…あっ………」
 くびすじや鎖骨のあたりを舐められ、Tシャツをかきあげた手では背中を愛撫されて。



「ンああっ…………!」

 ビクン!

 とうとう、ガマンできず、ナナは達した。






「はっ………、は…ぁっ……あ………………」
 ぐったりと、薔にもたれかかる。

「早すぎだ、お前は。」

「だっ…て、……ダメ…………です………」
 深く息をしていたナナは、彼の胸元に顔をうずめた。

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