※第10話:Game(+Esthetic).8




 (なんかわたしはどちらにしても、このひとの服を脱がしてるんだけど……………)
 ナナは、引き裂くことはできなかったため、またしてもシャツのボタンを外していた。


 ファサ――――――…


 すべて外されると、シャツは広がるようにして、それまでは隠していた薔のからだを、いやらしくもあらわにさせた。





「とりあえずこの状態で、キスさせてやるよ。」
「えぇえ!?いいですよぉ!」
「まず舌を入れるのはお前の役目だ、安心しろ。」
 どう安心するのぉお!?

「はやくやれ。もう待てねーんだよ。」


 (うぅぅう……………!)
 ナナはそっと薔のくちびるに、キスをする。
 彼は見上げるようにして、目隠しをされたまま無抵抗だった。

 チュッ―――――…

 くちびるがいちど離れても、再び当て合ったので、このときいったい何回キスをしたのかは数えていない。
 途中からディープにはなったが、きちんと互いに舌を絡めてはいた。



「は…っ……、は…ぁっ………………」
「なんでお前のが、息上がってんだ?」
「だっ……て………、こんな……のっ……………」
「お前の淫欲は果てしねーな。」


「はあっ………………」
 なんとナナは、キスと言葉と薔の状態だけで、血液を欲する間もなく、達していた。

 ドサッ――――――…







「おい、」

 ……………………は!!

「いつまで乗ってんだ?」


 ぎゃあ―――――――――っ!!


「すすすスミマセン!!」
「だれがイけと言った?」

 ひゃぁぁぁあっ……………!!


「レイプにおいてこの結果は、まさしくドン引きだぞ。」

 ………えええ!?




「仕方ねーな。」
 …………はい?

「やり方を教えてやる。ありがたく思え。」

 …………辞書は?

「とりあえずお前、」


 ゴクリ。



「フェラだけでイかせてみろよ。」



 その言葉も知らないよ―――――――っ!!


「イかせられたらご褒美として、」

 ゴクリ

「口いっぱいに、出してやるよ。」


 ぎゃあ――――――――っ!!




「お前にとっては喜ばしいことだが、俺はまだフェラだけでイったことがねえ。」

 それ、嬉しいことなの!?


「アナタさまは、ふだんはいったいなにをなさってるんですかぁ?」

 正直、ナナのこころは見透かされていた。

「なんだ?お前、妬いてんのか?」
 …………なにを?

「っとに、バカ正直で逆に犯してやりたくなるぞ。」

 ……………はぃい!?



「安心しろ。俺はセフレをつくるほど、欲求不満じゃねーよ。」

 どう考えても、いやらしいほど欲求不満でしょうが――――――――っ!!





「もう、やめてください!」
「あ?」

 とっさにナナは叫んでいた。

「さっきから薔さんのおっしゃることは、わからない言葉がいっぱいです!辞書を引けばいいんですか!?」

「お前、」

 …………………なに?






「その歳にして、実は処女だろ?」

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