※第10話:Game(+Esthetic).8




 (うわぁ―――――――――…)


 ナナの目の前、というかしたで、薔は手首を延長コードで縛り上げられ、ナナの制服のリボンで、目隠しをされていた。

 (どうしよう………。この光景が、いやらしくてあまりにもエッチすぎて、もうわたしおかしくなりそうなんだけど……………)

「おい、」

 …………………!!!?

「は、はぃい!?」
 またしても、こころ読めるのか現象、あらわれますよ。

「なにしてんだ?はやく犯れ。」
「えぇえ!?ちょっとわたし、こころの準備が」
「まさかお前、」
 …………………はい?



「今の俺を見ながら、オナる気じゃねーだろうな?」



 はぃい!?


「よくわかりませんが、アナタさまは今すべてのものを、いやらしさだけで手に入れられますよ!」
「安心しろ。いま俺が最も欲しいモンは、お前の中にある。」

 ……………なか?

「どーせオナるなら、そのまえに食いちぎれよ。」
 ………え?
「な、なにをですか?」

「逆にいまお前が、最も欲してるモンだ。」


 えぇ―――――――っ!?


「なんだか、そこはかとなくおそろしいほどにいやらしくて、鳥肌立ったんですけど!」
「お前は俺を勃たせるまえに、なにを立たせてんだ?」

 ぎゃあ――――――っ!!

「ちょっとやめてください!エロ王子にもほどがありますよ!」
「そのエロ王子にまたがって犯そうとしてんのは、どこのどいつだ?」
 ひゃあぁ……………!!

 ナナは確信した。
 まえから何回も確信してはいるが、改めてイタいほどに確信した。

 このひとにはわたし、なにをどうやってどこをどうやっても、果てしなく敵いません!!



「ナナ、」

 呪文のような、声で。

「はやく、俺を好きなように、弄んで犯せ。」





「コードが食い込んだら、どうするんですかぁ!?」
「あ?」
 ナナは泣きそうになって、声をあげた。


「なんだ、お前は俺のカラダに食い込ませるほど、激しく攻められんのか?」


 えぇ―――――――っ!!


「どーせ無理だろうが、ヤるならヤってみろ。ガマンできねーときは、お前に出してやるよ。」


 ぎゃあ――――――っ!!


「なにもださなくていいですから、とりあえずもう、やめましょう!!」
「やめていーのか?」

 …………え?


「これをやめよーが、つぎはお前の番だぞ?」

 ………えぇえ!?


「そんなにお前は、俺を辱めたお仕置きがされてーのか?」

 ぎゃぁあ!!
「それは困ります!」

「ならはやく、はじめるぞ。」




「どうしたら、いいんですかぁ?」
 鼻声になって、ナナは薔の肩に手をかけた。
「ムダに甘えた声出すんじゃねーよ。」

 …………甘えてるんじゃないです、泣きそうなだけです!


「とりあえず服でも引き裂いて、噛んだり吸ったりしとけ。」
「そんなムリヤリなこと、できません!」
「バカか?お前は、」

 ……………………はい?

「これはセックスじゃねーぞ?立派なレイプだ。」

 ………………れいぷ?

「ムリヤリ犯さねぇと、意味ねーだろうが。」

 えぇぇぇえ!?
 それって、犯罪の域だよね!?
 でもこのひと、存在自体がおそろしいほどに、エロ犯罪者だよ!




「はやく脱がせて、イヤというほど感じさせろ。」

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