まだ早い


「薫っち、姉ちゃんが結婚するとき家族の誰よりも泣きそうだよね。まあ姉ちゃんにはまだ結婚は早いんだけど!」
「泣きはしない。……少し感傷に浸るだけだ」
「相手のこと厳しく審査しそうだし、家族が許しても薫っちの圧迫面接に合格しないと結婚できなそう」
「らばさんの圧迫面接怖そうだな……私だったら嫌だわ」
「僕はどういう立場なんだ。確かに、挨拶にきたらそれなりに色々するが」
「色々って何するんすか?暴力はダメっすよ!」
「当たり前だろう。ただ相手の気持ちを確かめるだけだ」
「でもなんだかんだ姉ちゃんに甘いから相手が誰であれ許してくれそう」

「私の結婚式では二人ともスピーチよろしくね。あと、余興で何か歌ってね!」
「スピーチも余興もやるけど!姉ちゃんにまだ結婚は早いんだって!俺を置いていかないで!!」
「四季くんの言う通り結婚は早い。まだ10代だろう、せめて大学を卒業して職が安定してからだ」
「薫っちたまにお父さんみたいなこと言うよね」
「お母さんみたいなときもあるよ」
「姉弟そろって言いたい放題だな。せめて兄にしろ」
「「えぇー……」」
「なんだその不満げな顔は。そういうところそっくりだな」

「まぁでも、姉ちゃんの場合はまず相手を見つけるところからっすもんね!しばらくは安心だ」
「……(まだ知らないのか)」
「……(彼氏いるって言ったら四季暴れそう)」



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