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Love means never having to say you’re sorry:side.S


僕の恋人は、一般社会の人間である。
名前をハル・レッドフォードという。恋人、というものにまさかなるとは思っていなかった相手だ。裏家業といっても差し支えないような顔に傷持つ身の上の自分が並んで歩くのが不自然なほど普通の子で、善良な会社員だ。誰もに羨ましがられる最高の恋人だ。ただし、彼女はそう僕が好きなわけじゃない、と思う。
ごく自然に親しくなって、ごく自然に流れるように告白されて、彼女が僕のことを「イケメン」と称し気に入ってくれているこの顔をフル活用して口説いた。流されやすいたちの子だ。
時折スーツがずたぼろだったり、シャツに誰のかもわからないような返り血がついてたり、どこの女のものともしれぬ香水の香りをさせていたりするというのに「スティーブン、おはよう。丁度いいやその服も一緒にゴミだししとこうか?」とか言うのだ。玄関先で呑気に。なんていいわけしようと固まっていると「ゴミ収集車来ちゃうけど?」と小首をかしげる。一般人、のはずだ。しかしこれが一般的な女性の反応として正しいのかはわからない。自分の周りに“普通”はあまりにも長いこと欠落しているから判断がつきかねる。いや、血に関しては最初の頃は卒倒していたか。
裏家業はいつ何が起こってもおかしくないから、デートのドタキャンも星の数ほど。待ちぼうけを食わせたのは一度や二度じゃあきかない。今日だって最高のホテルで、ディナーを予約していたけれど、僕はそこへ行けない。怒って帰ってしまわないだろうか、不安で、だからこそ“もったいない”のが嫌いな彼女が無駄にできないような高級で予約の難しいレストランについて調べることにも余念は無い。
端末にホテルからメールが入る。従業員を抱きこんでチェックインしたら連絡をくれるようにお願いしてある。彼女は“一人で”部屋へ入った。一人で。そこが大事だ。またほっと安心して胸を撫で下ろす。おかしな男にうっかり流されて、スティーブンが来ない寂しさを埋めるために誰かをつれこんだりしやしないか不安なのだ。彼女には様々な贈り物をするけれど一番素直に彼女が受け取り喜んでくれるのは花だ。花が好きなんだろうと思う。ベッドにはとびきりの花束を用意しておいた。もう見た頃だろうか?
終わらない仕事、この後も会合がいくつか入っているからまだまだスティーブンは眠れない。


ハルが好きだ。どうしようもなく。
流されてはじまった僕らの関係だけれど、ハルが僕を愛してくれていることはわかってる。スティーブンを恋人として大事にしてくれている。わかっている、ハルは交際している人間がいるのに誰かに流されたりなんかするような不実な子じゃないし、僕はもっと彼女の愛を信じてしかるべきだ。
わかっていても、どうしても不安が消えてくれない。「さよなら、スティーブン」ああ、嫌だやめてくれ聞きたくない。ありもしない被害妄想だ。頻繁に見る悪夢はハルがスティーブンとは似ても似つかない凡庸でありふれた男とある日出会い恋に落ちそしてスティーブンに別れを告げる。

――わたしたちやっぱり釣り合わないよ。

スティーブンが激昂して、氷が男を貫く。勿論これは夢だ。夢だとわかるから夢の中のスティーブンはありもしない別れ話と、ハルを奪っていく男への苛立ちを思う様にぶつける。出来うる限りむごたらしく凄惨に、スティーブンからハルを奪ったことを後悔させてやりたくて。
涙でいっぱいになった瞳がスティーブンを映す。そして言うのだ。――スティーブンなんて、大キライ!!、と。

そこで僕は目を覚ます。少しも眠れた心地がしない。夢なら夢らしく目覚めと共に消えてくれればいいのに、最初から最後まで一つ残らず覚えている。
勝手な不安が、どうしても消えない。だってそうだ。スティーブンは気づいてしまった。
ハルがいなきゃまともでいられない自分に。いったいいつのまにこんなにのめりこむように恋していたのか。もっとスマートにやってきたはずなのに。とんでもない悪女でも、稀代の聖女でもない、ただの普通の女性であるハルにいつのまにか狂おしいくらいに恋していた。
もう自分にはハルしかいない。けどハルは。
普通の彼女は。僕じゃなくたっていくらでも素晴らしい未来が選択できるのだ。



ある日彼女に「少しだけ会う回数を減らそう?」と言われた。現実か、夢なのかわからなくなる。「嫌だ。絶対に嫌だ。別れない」多分、そんなようなことを口走ったと思う。思う、というのは正確には彼女のその提案以降僕はまともに思考していないからだ。
僕の体調が心配だと彼女が言ってくれたから、もうどうにもたまらなくてそのまま家に連れて帰った。くたくたになって帰宅しても彼女が待っててくれると思えば徹夜や残業は減らそうとやる気も出た。自分の家に彼女がいる。もっと早くこうすれば良かった。「君が待っててくれたら僕は頑張れる」なんども真摯にそう告げれば、お人よしで流され気質の彼女は告白の時と同じようにこくんと頷いてくれた。


仕事に行く、帰ってくるとハルがベッドで眠っていて、僕はそんな彼女にキスをせずにはいられない。最初は同棲に浮かれていた。嬉しくて、幸せで、舞い上がっていた。けれどすぐに彼女が何かを言わんとしていることに気がついた。半ば強引に取り上げた彼女の部屋の鍵はライブラの執務机に保管している。いや、そもそも鍵なんてなくても大家に連絡をとれば部屋はあく。それをしないでいてくれるのは、ひとえにスティーブンのことを気にかけてくれているからだ。別に彼女は僕から逃げようとしているわけじゃない。彼女をめちゃくちゃに掻き抱いて、腕の中にしまいこむようにして眠る。ハルは、こんな僕に嫌気が差してしまわないか?心なんて読めないし、不安定なものだ。だから手っ取り早く身体をがんじがらめにしてしまえばいい。他の誰かじゃ満足できないくらいに。



「ちょっと距離を置いたほうが、」

いいんじゃないかな、とはハルは続けられなかった。氷の刃がハルの横に突き刺さった。やった僕が一番驚いている。無意識だった。氷と、ハルと、自分の足元を順番に見て、「ごめん、今のもう一回、言って、くれるかな」
いや、言ったら僕は何をしてしまうかわからないけど。ハルの視線の先が部屋唯一の扉に向いた。瞬間扉が凍りつく。逃走経路を確認するような目線の動きがスティーブンの不安を煽る。瞬きひとつできないほどに。

「あのねスティーブン、」
「……なんだい」

かすれた声。離れよう、なんて言う彼女への怒りと、今度こそ別れを切り出されてしまうんじゃないかという恐怖がないまぜになる。だってそうだろう?つきささる氷がひんやりと冷気をはなっているが、そんなものでさえ役に立たないほど考えが煮立っている。自分を殺しかけた男の傍にこれまでどおりいろなんて、正気の沙汰じゃない。

「お願いがあるんだけども」
「嫌だ」

お願い。聞きたくない。彼女の口を閉じさせたくて、慣れた動きで彼女の身体を撫でる。

「話しよう?」
「今、してるだろ」
「その、…やらしいことぬきで」
「……こういうのが嫌い?それとも、俺に触られるのが嫌になった?」

ハルがへにゃりと眉をさげて笑う。ああ、この表情も好きだな、なんて頭の隅の呑気な僕が言う。しかたないなぁと、許容する。彼女は許すのが上手いのだ。こんな表情ひとつで先ほどのスティーブンの暴挙を許してしまう。

「最近明るいとこでスティーブンの顔、見てな、い。んんっ、ちょっと、ん、まって!キス禁止!」
「嫌だ」
「ん、ぁ、ちょっと、」

禁止?だめっていうときが一番気持ち良さそうなのに?なんて身勝手なことを考えながら責める手はゆるめない。だってハルが悪い。許すから。こんな僕を、許して容認して、甘やかすから。だから僕みたいな男につけこまれて。

「キス、好きだろ?」と合間に囁く。「スティーブン」と息もたえだえに呼ばれると腰がずんと重くなる。名前を呼ばれるだけでたまらく感じる。真っ白な肌に痕をつける。「ハル」何度も名前を呼ぶ。呼ぶたびにハルがスティーブンを呼ぶ。その瞬間が永遠に続けばいいのに。ハルが身体をよじる。体制がかわってさらけ出された無防備な二の腕がまぶしくて、そこにたまらず噛み付いた。ハルが泣く。痛い?と耳元で耳殻を舌でなぞりながら囁くように聞けばぽろぽろと大粒の涙を流して頷く。快感と痛みとがごちゃごちゃになって、キャパシティを越えてしまったのか、仕草が幼い。そんな姿も可愛くて、もっと苛めてみたくなる。ひっくひっくと泣きながら、痛いと気持ちいいを繰り返しハルが言う。ぐちゃぐちゃに抱いて、抱いて、「きらい?」と恐る恐る質問を変える。前後不覚になったハルが舌ったらずに「すき、だいすき」と両腕を僕の首にまわしてぎゅうと抱きしめた。
キスして、セックスして、また夜が明ける。
身体はくたくたで朝陽が目にしみたけれど、心はその一言でとてつもなく満たされた。しかし朝陽と共にもどってきた理性はベッドの上の惨状に絶句する。誰だこんな酷い抱き方した奴は。俺だよ、と自分で自分につっこんでやりたい。頭を抱えたくなる。どうにもスマートにいかないのは何故なのか。
自分が女ならこんな男は絶対ごめんだし、彼女の友人だったとしても「絶対にやめておけ、早く別れろ」と助言する。客観的な自分がそうジャッジをくだすから、ますます項垂れる。とにかくこの惨状を少しでもましな状態にしよう、動き出した瞬間に携帯端末がやかましくスティーブンを呼びつける。
ああ、と嘆息する。今日はオフだったはずだ。にも関わらずかかってきたということは、緊急を要するものだ。画面には親友の名前がひっきりなしに表示されている。一度だけ、彼女を抱きかかえなおす。息をして、まだまだずっとこうしていたいとダダをこねる自分を叱咤する。起き上がり電話に出れば、やはり緊急の事件がおきたらしい。噛み痕の手当ても、シーツの交換もできていないのに。脱ぎ散らかしたスーツを拾い集め、すこしくたびれたそれを身につける。『スティーブンのスーツ姿って溜息でるくらいかっこいいね』と彼女がいつぞや言ってくれたから、それ以来スティーブンのスーツへのこだわりは加速度的に増した。これまでだっていいものは着ていたのだが。
胸ポケットの手帳から一枚ページを破って、彼女がお気に入りだ、といつも使っている僕がプレゼントしたものの中では最も評判のよかった万年筆で手短なメッセージを書いた。

“Sorry”

その一言に、万感の思いをこめて。




「やっぱりまずいと思うんだ」
「何がだね」

親友であるクラウスはスティーブンの恋路を我がことの様に案じてくれている。

「いつか僕は彼女を好きすぎて殺してしまいそうだ」
「……」
「ははっ、すまないクラウス困るよな突然そんなこと言われても」
「スティーブン、君は素晴らしい人間だ。私は君を信じている、信じて、いる」

大事なことだから二度繰り返したのか、そう願いたいから念を押したのか。いや、まぁクラウスのことだから前者なのだろうと思う。

「君みたいにはなれない」

情けなくも、僕はクラウスのまっすぐさが欲しかった。

「君が私になる必要はないし、そもそも少し私を買いかぶりすぎているように思う」




恋人だと思っている。ハルに会えるのが嬉しい。けれど。
自信がまるでなかった。これまで付き合ってきた女性はどれも向こうからのアクションがあって、仕事に差し支えない範囲でうまく都合がつく相手で。ろくでなしのスティーブンが作り上げたにこやかな仮面に寄ってきた。何が女性にうけて、何がうけないか。知っているつもりだ。なのに、いざハルを前にするとうまくいかなくなる。
彼女はあまり自分の気持ちを言葉にしない。照れて、恥ずかしがって。そういう理性をはぎとって初めて「すき」とこぼれるように言ってくれる。そのせいか、抱き潰すような夜が増える。言い訳のように“ごめん”と言いながら、それでもどうしようもなく好きで“愛してるんだ”と懇願する。

ある日ハルが「次から謝るたびに、その回数だけ外泊します」とベッドの上で宣言した。
ちょっとしたワードゲームだ。もちろん僕は嫌だと言った。もう半ば自分でも無意識のうちに口をついてしまっている言葉だ。制御できないままに口にして、ハルが外泊するなんて耐えられる気がしない。そもそも、

「外泊ってどこに?」

男の名前が出たら、俺はそいつを今からとりあえずぶち殺しに行こう、と本気で算段する。

「私の部屋です」

まだ部屋は引き払ってない。とっとと引き払っておけばよかったのか、他の誰かのところへ行かせずにすんだから引き払わずにおいてよかったのか。

「ほんとに?」
「それ以外のどこに行くってんですか?」
「……」

ハルの瞳を覗き込む。ほんとに?どこにもいかない?
スティーブンにはこことライブラ以外にはどこにも行き場所なんてない。でも彼女は違うはずだ。その気になればいくらでも、彼女は逃げ場を見つけられる。
深刻な顔をしていたハルがおかしそうに笑うからむっとしてしまう。眉をよせると、尚更ハルが笑う。ハルはこんな情けない男のどこがよくて付き合っているのかわからない。


「わかった」

いいことを思いついた。

「かわりに僕の条件も飲んでくれるかい?」

ぎゅう、とハルの腕を握る。「痛いよ」とハルが抗議するから思わず「ごめん」と言いかけて、僕は一瞬言葉を飲み込んだ。瞬間また拘束が強めてしまったのは“外泊”が脳裏にちらついたせいだろう。「痛いってば」と僕のほっぺたをハルがつねりかえす。可愛い。口を開いて、閉じて、開いて慎重に言葉を捜す。「君が好きすぎて力加減を間違えるんだ」となんとか言い訳した。帰宅して彼女いない部屋なんて耐えられない。

「スティーブンの条件って?」

僕はハルに禁止ワードを設定した。現実ではまだ一度も聞いていないけれど、悪夢の中で繰り返し聞いてきた最悪のワードだ。
“イヤ”と“大キライ”と“さよなら”
不穏な言葉の羅列だ。言ったら全力で言った回数の倍犯すから、って冗談めかして言ったつもりだがハルの表情がひきつっているところを見るとうまく取り繕えてはいないようだ。
“イヤ”はイヤだと、拒否された。ではさっそく、とばかりにのしかかると、さっきとは反対側のほっぺをつねられた。まぁ、そこは妥協した。
他の言葉じゃなくていいの?とハルが聞く。もちろんだ。それがいい。最初から狙っていた二つのワードは禁止できたので非常に満足だ。このルールは悪夢でも対応させて欲しい。悪夢もいい夢にできる気がしてきた。

「いつまでにする?」

ゲームならば期限がいるだろう、とハルが言った。

「死ぬまで」

本気だ。重い、とハルの顔が言っているが知ったことじゃあない。もう手遅れだ、諦めてくれ。僕は重い男だ。そんな男につかまったことの不運を嘆いているだろうか?重い、と引き攣ったあとでハルが浮かべた表情はイマイチつかめない。

「でも、ごめんっていえないと不便じゃない?」
「言わなきゃ君は永遠に外泊しないんだろ?だから言わない」
「うーん」
「君も言わないよな」
「私の罰と、スティーブンの罰の天秤が釣り合ってないような」
「そんなことないさ」
「そ、そうかな」
「そうだよ」
「スティーブンはさ、」

釣り合ってないのは最初からだ。これ以上の議論をしていると尚更ひかれるんじゃないかと不安になって、手っ取り早くキスでごまかそうとしたのに、すかさずそれを察知したのか慌ててハルが手を伸ばして僕の口に手のひらを押し付けた。

「私のこと、大好きだよねぇ」

目を細めてハルを見る。何を今さら、とばかりに押し付けられた手のひらに苛立ちまぎれに僕は「愛してるんだよ」と言った。なんでわからないんだ、と。

「へへ」

ハルが頬を分かりやすく赤く染める。照れているわかりやすいときのハルだ。

「わたしも愛しちゃってます」

言ってまた恥ずかしがる。

「多分、死んでも化けて出そうだなってくらいにスティーブンのこと愛してるんですよ」
「まさか。君はさっさと天国でバカンスを楽しんで僕のことなんて忘れちまう」
「天国行ってそう?」
「似合いそうだ」
「スティーブンは?」

僕が天国行きの切符を持ってるように見えるかい?なんて自嘲するとハルがまた笑った。スティーブンにとってみれば笑っていられない現実だ。

「寂しいんですか」
「寂しいね。地獄で待っててくれるかい?」

地獄に道連れにしたい自分と、彼女には幸せになって欲しいと思う自分がいる。

「いや天国いくけど」

私は善良な一般市民だしとサラリと言う。酷い恋人だ、と詰ると、

「地獄まで迎えに行ってあげますよ」

どうだか、と思う。
思うけれど、嬉しい。遠い異国で聞いた話を思い出す。彼女が蜘蛛の糸をたらしてくれると思えば地獄も悪くないかもしれないが、間違いなくスティーブンは強欲なその話の主人公と同じく「この糸は俺のだ」と主張しあえなく地獄へまっさかさまだろう。


釣り合ってない。釣り合ってないのが、多分僕たちの“恋”なのだ。
釣り合わないけど、釣り合わないなりに、二人で恋をする。
押したり、押されたりしつつ。



「げ、私辛いの嫌いなんだけど、も、」
注文したのと違う配達ミスのピザのせい(勿論部下を買収したスティーブンによる確信犯である)で、うっかり禁句を言ってしまったハルをピザよりも先に美味しくいただいた。いやいや始めたゲームだったが、思いのほか楽しい。


僕の恋人は、一般社会の人間である。
名前をハル・レッドフォードという。恋人、というものにまさかなれるとは思っていなかった相手だ。裏家業といっても差し支えないような顔に傷持つ身の上の自分が並んで歩くのが不自然なほど普通の子で、善良な会社員だ。誰もに羨ましがられる最高の恋人だ。
釣り合ってないね、という人がいるかもしれないし、言われている本人が一番それを自覚しているから放っておいてほしい。今のところまだ彼女に裁判で訴えられるような事態には陥っていないから僕達はうまくやっているはずだ。
とりあえず、禁止ワードのゲームの罰ゲームが楽しくてしょうがない。

罰ゲームの変更をハルが要求してきたときはこの楽しいゲームもおしまいか、と惜しんだが変えたいのは自分のであってスティーブンのではないという。「禁止ワード言うたびにキスしますから。どこでも不意打ちで!」どうだ困るだろうといわんばかりの表情だが、それはご褒美であって罰にはならないよマイハニー。
人前では恥ずかしがって手をつなぐのだって渋るハルが!どこでも!キスをしてくれる!僕は舞い上がって馬鹿みたいに「ごめんごめん」と繰り返した。











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