分かれ道






手を離したのはどちらが先だったか。背中を向け歩き始めた足音だけが辺りを包んでやがて遠くなる。

頬を濡らしたのはきっと、冷たく当たる風のせい。

決してあなたのせいなんかじゃない。

「…さようなら」

決めた道が歪んで見えても。

ただ、手の内に残る温もりがもう少し続いてと。






2014.11.20





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