あなたがいれば






差し出された手に重ねるように繋ぎ合うと冷えた夜風から庇うように引き寄せられる。

自然な動作だった。

触れ合った右側がひどく熱い。

「寒くありませんか?」

薄いマフラーに顔を埋める銀時が横目で妙を見るもすぐに目を逸らした。

「いいや」

言葉と共に包み込まれた指先に力が入る。
その中に答えがある気がして妙はもう言葉にはしなかった。



2014.11.14




2014.11.14





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