ついったろぐ2


「俺が魔法使いじゃない事を君は責めないんだね」
「どうしたのヒロトくん、ついに頭がおかしくなるくらい社会って厳しいの?」
「まさか、案外乗り切れるものだよ。まぁ、大学生の君にはわからない辛さが多々あることに変わり無いけどね」
「ふーん、それで君は魔法使いなの?」
「まさか、」
「さっきからまさかばっかりだ」
「まさか」
「…………で、何が言いたいのさ」
「いや、俺がもし魔法使いだったら今すぐ君をドイツに送ってあげれるのになって思ったんだ」
「やっぱり頭がおかしくなったみたいだね。」
「そうかもしれないな、でもきっとここにいるのが俺じゃなくてもみんなそう思うと、俺は思うよ。」
「………なに?」
「ねぇ、彼がいないと生きられないならどうして君は生きてるの」
「豪炎寺くんのためだよ」
「食べても食べても太らないのは、ちゃんと吸収出来てないからじゃないの」
「運動してるからだよ」
「サッカー辞めたのに?」
「…………」
「吐くほど辛いのにどうしてドイツに行かないの」
「うるさいな、この話と君が魔法使いじゃないこと、どこに関係あるんだい」
「言ったろ俺じゃなくてもそう思うって、今の君を見ていると魔法使いにでもなりたくなる。そして君は成れない俺を攻めたらいいんだ」
「優しいんだね、」
「ただの同情だよ」
「君らしくない」
「同情で泣く君もらしくないよ」


豪炎寺ドイツ行きでボロボロに弱るふぶきゃん萌え



 「豪炎寺修也って名前さ、」
「ん?」
「もういらないの?」
「は?」
「いらないなら僕の子供に修也って付けたいから貰ってもいい?」
「え?」
「僕ね昔から敦也みたいに自分の子供に也ってつけたかったんだ。」
「ほう、」
「君に出会う前、君の事を探していた時、みんな豪炎寺豪炎寺ばっかりで、そんな大層な苗字だと名前つけるの大変だったろうなってずっと思ってた」
「¨吹雪¨に言われたくないな」
「君の名前は知らなかった」

「酷いな」
「だってみんな豪炎寺って呼ぶんだ、だから修也って案外普通の名前だったってわかった時、安心したんだよ。君は図らずもいろんな所で安心を与えている人だ。そんな名前を子供につけたい。」
「そうか、」
「うん、でも一つ問題があってね」
「問題?」
「父親と同じ名前だと、なんかいろいろ困るだろ?」
「……………え?」
「うん、だからずっと困ってたんだよ、でもそんな時君が改名してくれたから。」
「これも何かの運命かなって」
「えー」
「ありがとう、也じゃなくて修を残してくれて!」
「お前、ほんと、ちょっと、廊下立ってろばかもん」