「■■■」
「何?」
「 お前、好きなヤツ居るか? 」
「・・・・・・は?」
前の席から振り返ったヤツは、何を云っているのだろうか?
ポートガス・D・エースの初恋
「だから、好きなヤツ、居るか?って聞いてんの」
「・・・居ないけど」
「けど?」
「いや、それがどうしたのかなぁって思って・・・」
「あぁ、3組のトラファルガーが、お前のこと気に入ったんだってさ。だからよ、今度の休み、ちょっとアイツとデート、してやってくんねぇ?」
エースは屈託のない笑顔で、そう告げると教室を出て行った
「・・・3組の・・・トラファルガーって、誰!? 」
●●●は同じクラスの人間以外と交流を持った事がないため、他のクラスの人間を把握していなかった
――――――――――
「お前か、■■■●●●って女は・・・」
「へ?」
「なるほどな・・・」
「え?」
逢って1分
上から下まで何度も見られて、品定めされている
「あ、あの・・・?」
「■■■、時にお前は行きたい場所はあるか?」
「えぇ?突然云われても・・・」
「早く決めろ。いつまでも街中で突っ立っている気か?」
「えぇええ!?」
仮にも私のこと、気に入ったから誘ってくれたんですよね!?
この人、なんて俺様なんですかーッ!?
「・・・で、結局、茶をする事になるのか?」
「そうですね」
「時にお前は、いつもこんななのか?」
「こんなって云いますと・・・?」
「服装、髪型、喋り方、持ち物・・・などだ」
「えっと・・・(この人、変態ですか!? )」
逢って1分で上から下まで見られていた理由が分かった
「あの、トラファルガー君って」
「ロー」
「 蝋? 」
「脳内変換がおかしいぞ?カタカナでロー、俺の名前だ。トラファルガーは長いだろう?」
ローで構わない、そういうとカフェラテに口を付けている
「ロー君?どうして私なの?」
「・・・何がだ?」
「エースから聞いたんだけど、私のこと・・・その、気に入ってくれたから、今日のデ、デートを・・・」
「何を云っている」
「は?」
「お前が俺の事を気に入ったから、今日、逢うことになったんだろ?」
「どういう・・・こと?」
2人は顔を見合わせて、停止してしまった
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