短篇 | ナノ

時には純粋に・・・


「・・・ッ・・・グス・・・」

「泣くなよ」

「だってぇ・・・」

「たかがマンガだろ?」

「マンガでも感動するんです!!」


○○○は中古で買って来たマンガ本を熟読中

しかし、途中からページを捲る音の他にも、何か違う音が混ざってきていた


「ってか、古いだろ、そのマンガ・・・」

「古くても名作なんです!エースには分かんないよ!晃の良さなんて!」

「晃ぁ?誰だよ、それ」

「天ないの晃だよ!リーゼントでイケてる男子なんだから!!」

「・・・リーゼント?サッチで充分だろ?

「サッチさんと一緒にしないでよ!晃はあんなに軟派じゃないモン!!」

「・・・いや、サッチに謝れ?またサッチ泣かす気かよ」

「これくらいで泣くサッチさんが弱すぎるんですよ」


悪態を吐きながらも、ページはどんどん捲られていく


「・・・マミリン、良かったねぇ・・・」

「新しいヤツ出て来た・・・誰だよ、マミリンって」

「マミリンはマミリンだよ!!」

「ワケわかんねぇ・・・」

「タキガワマンへの片思いが叶って良かったよ・・・私は嬉しいよ」

「○○○・・・お前、マミリンの何なんだよ・・・」

「私はマミリンの支援者です!」

「ハイハイ」


こんなにマンガ本に感情移入する○○○を見て、エースも少し興味を引かれたのか1巻を手に取ってみる


「・・・○○○」

「・・・・・・」

「オイ、○○○」

「もう、何よ?」

ティッシュ・・・取って

「・・・なに泣いてんの、エース」

「早く2巻読め。続き読みてぇんだからよ」

「・・・ハマったな?」


エースも天ないの虜になってしまったようだ





「絶対サッチには読ませるなよ?」

「何で?」

「サッチが読んだら・・・」

「読んだら?」

今以上にウザくなるぞ

「・・・やめとく」

「しかも、サッチが好きそうな内容だな」

「うわぁ・・・じゃあ、マルコさんは?」

「アイツは感動もへったくれもねぇよ、多分」

「ってか、マンガ読まなそうだね?」

「だな」


実は、マルコも読んだことがあったなんて誰も知らない事実だったりして・・・(笑)


END


*****
最近、矢沢あいさんの『天使なんかじゃない』にハマってます(笑)

リーゼント=サッチ

って事で、本人は登場せずに描いてみました←
これ、私が小学生の頃に『りぼん』で連載してましたが、知っている方はどのくらい居るのだろうか?(^_^;)知らない人は、マンガ喫茶とかに行った時にでも手に取ってみて下さい。

恋愛もののマンガって、たまに読みたくなるんですよね。
今回は、最近通っている整骨院に置いてあったがためにハマってしまったんですが、高校生の時に読んだ事があったんですよね。(小学生の頃はちょっとしか知らなかった)

エース⇒読めば程々に感情移入
サッチ⇒めっちゃ感情移入
マルコ⇒淡々と読み進める

そんなイメージを持っています。そもそも、マルコがマンガ読むかも分からないけど(笑)


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