短篇 | ナノ

シャンクス


「ほれ、受け取れ」

断るッ!!


今、仁義なき闘いの火蓋が切って落とされた


「何でだよッ!?」

「明らかに怪しいじゃないですかッ!!嫌ですよ、嫌です!!」


攻めるは、叶ヤ髪商事・代表取締役 シャンクス

対するは、叶ヤ髪商事・経理・事務 ○○○


「何やってんだ?あの2人・・・」

「さぁな・・・遊んでんだろ?」

「暇だな、ウチの会社って」


ヤソップ、ベン、ルウの3人は遠目に観察している


「どうして云う事を聞かないんだッ!!しまいには怒るぞ!?」

「どうして云う事を聞いてくれないんですか!?ってか、怒ってるじゃないですか!!」

「そうやって人のあげ足を取る・・・いい加減にしなさいッ!!」

「・・・ッ・・・お母さんみたいなこと云わないで下さいッ!!」

「・・・お母さん!?」


勝者・○○○


「いい加減にしろ、2人共」

「一体何だってんだよ、この騒ぎは・・・」

「痴話ゲンカか?」

「「 そりゃ無いだろ? 」」


ルウの一言に、ベンとヤソップのツッコミが入る


「聞いて下さいよ!社長ったら、私に酷いことするんです!!」

「その、誤解を生むような云い方はやめなさい・・・それに、最初に酷い事をしたのは誰だよ!?」

「私はしていません」

「い〜や、どう考えても、○○○の方が先でしょ!?」


このままじゃ、埒が明かない

ベンがそれぞれに事情を聞くことで、漸く話がまとまった


「で・・・2/14に○○○が全員に渡したバレンタインチョコのお返しを、頭がしようとしているって話で良いのか?」

「・・・それが何でこんな面倒な話に!?」

「何がどうなって、こうなってんだよ・・・」


3人は、最早ドン引きだ


「だって、社長が私にホワイトデーのお返しだって云って追いかけて来るんですよ!?」


いやいやいやいや、ホワイトデーのお返しをする頭、間違ってませんから

しかし、追いかけるのはいかがなものか・・・?


「で?頭は何をあげようとしたんだ?○○○の逃げ方は、普通じゃなかったぞ?」

「○○○が過剰反応し過ぎなんだよ!俺はただ、ロシアンルーレットチョコをあげようと思っただけなのに!!」

「「「 ・・・・・・ 」」」


そりゃ、○○○は逃げるだろうさ


「因みに、5個の内1個だけが山葵入りだ!!」

バカじゃないの!?

「コラ!!社長に向かってバカとは何ですか、バカとは!!」


この場に居る全員が、バカ社長という単語を思い浮かべていただろう


の日



「私は、節分とバレンタインを混ぜてチョコを渡しただけですよ!?それなのに、ロシアンルーレットチョコとか、おかしいですよ!!」

「今までの君の行いを考えたら、優しいもんだろう?」

「パワハラですよ、コレ!!」

「5個の内、1個だけなんだよ?ハズレ」

「だから嫌なんです!!私、こういうの引いちゃうから」

「引けばいいよ」

「・・・ッ!?」


この日だけは、シャンクスが上に立っていたそうだ


END

<< >>

[サイトTopへ ]

×
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -