短篇 | ナノ

ベン・ベックマン


朝、目が覚めたら・・・


「おはよ、ベン。そろそろ・・・って、えぇええッ!?


俺に耳と尻尾が生えていた


「べ、べ、べ、ベン!?」

「何だ?」

「いや、何で!?ってか、えぇええ!?」

「落ち着け、○○○」

「いや、ベンは驚こうよ!?ネコ耳とシッポが生えてんだよ?しかも、強面のアンタに!


俺だって、驚いているさ

何で、獣の耳とシッポが生えたのか分からんからな・・・


「俺だって驚いてる」

「椅子に座って、足組んで優雅にコーヒー飲みながら新聞読んでる人のどこが!?」

「こうでもしないと、発狂している」

それだけはやめて下さい


とりあえず、今日の仕事はどうしたら良いのだろうか・・・?


「ベン」

「ん?」

「とりあえず、記念写真撮らせて

断る

「良いじゃん!一生に一度のネコ耳ベンさんだよ!?」

「何だよ、それ・・・」


○○○はしきりに携帯を俺に向ける


「やめろ」

「ヤダ」

「壊すぞ、その携帯」

「ヤダ。ベンが可愛いから記念に残したいの!」


こんなオッサンのネコ耳姿なんぞ可愛い筈はないだろうに・・・


にゃん!にゃん!にゃん!



次の日、目が覚めたらネコ耳と尻尾は消えていた


「残念。今日はネコじゃらしで遊ぼうと思ったのに」

「お前・・・本気でネコとして扱ってねぇか?」

「耳もシッポもあるんなら、猫みたいにじゃれるのかな?って思って・・・」

「いや、それはないんじゃないか?流石に」


しかし、何故、俺にあんな現象が起きたのかは謎のままだった


END

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