短篇 | ナノ

シャンクス


「……で?」

「別れた」

「そうか…」

「ジャングズゥウウ〜…」


恋をした

そう云っては、フラれてしまう○○○


「鼻、拭け。汚ねぇ…」

「酷い…」

「事実だろ?」

「うん…」


力なく鼻を拭いている

今回の相手は5ヶ月か…持った方だな?


「何がいけなかったのかな…」

「分かんねぇのか?」

「…うん」


自覚なし、コレは非常に困ったものだ

大概、○○○がフラれる理由は分かっている


「ただ……」

「何だ?」

「また、重いって云われた」

「だろうな?」

「シャンクス!?」

「分かり切ってんだよ、お前の行動パターン」

「……え?」


○○○は目を見開いて、呆然としている


「嫌われたくなくて、同じことを繰り返したくなくて、何でも許して我慢してたんだろ?」


好きだから、故に云いたい事も云えない

嫌われたくない、故に何でも許していた

愛されているか不安、故に何度も確かめたくなってしまう


「気持ちは分かるぞ?」

「………」

「だがな?男はそんな女の行動が、鬱陶しく感じたり、重く感じるものなんだよ」

「…じゃ、じゃあ…どうしたら良かったの?」

「都合のイイ女になんてなるんじゃない。お前が振り回してやる位になれよ」


○○○はバカが付く位に正直過ぎる

おまけに、不器用だ


「何も、アイツだけが世の中の男じゃないさ」

「そうだけど…」


いつも、全力で何かにぶつかる

だから、その反動は大きい


「○○○はそのままでも良い女なんだがな?」


頭に手を乗せると、二カッと笑って見せた


よく頑ったな?



「こんな良い女、みすみす棄てた奴の気が知れんな?」

「……シャンクス?」

「どうだ?○○○、俺と付き合うか?」


弱っている所に付け入るみたいで卑怯かも知れない

でも、それは順番が悪かっただけだ

惚れてる女が泣いてるのは、コレ以上見たくないんでな…

そんな俺の提案、アナタは聞いてくれますか?


END

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