短篇 | ナノ

トラファルガー・ロー


「・・・・・・」


目を覚ますと、隣に寝ていた○○○が妙に熱かった


「・・・チッ」


触ってみると、想像通り熱がありそうだ


「ん・・・ロー?」

「寝てろ。熱、測る」

「ちょ・・・ん?」


体温計を素早く挟まれ、身動きが取れなくなる○○○


ピピピッ♪


「・・・38.3℃」

「チッ」

「舌打ち?」

「○○○、風邪症状はねぇのか?」

んー?無いよ

ねぇワケねぇんだよ、バカ


熱があるクセに、風邪症状が無い筈がない


「肩こりが・・・」

「あぁ?」

「肩こりで頭が痛いかも」

「・・・ハァ」


盛大な溜息しか出ない


「その頭痛が風邪症状だ」

「えぇ!?」

「鼻汁は?」

「び・・・じゅう?」

「・・・鼻水だ」

「出てないし、詰まってもない」

「咳は・・・ねぇな。喉診せろ」

「ハイ」


ただ、その場で上を向く○○○


口を開けて中を診せろ・・・

「あ、そうか。はい」


口を大きく開ける○○○


「扁桃腺は大丈夫だな」

「そっか」


持っていたペンライトをしまうと、ニヤリと笑うロー


「○○○、知っているか?」

「何を?」

「風邪を治す方法」

「薬飲んで、寝てれば治るさ」

「そうだな。それにもう一つ・・・」

「もう一つ?」

適度な運動で汗をかく事だ


ローさん、アンタ、鬼やで・・・


かぜっ



「ハァ、ハァ、ハァ・・・ハァ」


案の定、○○○の熱は上がりました


「無理させ過ぎたようだな」


言葉とは裏腹に、満足そうなローさんでした


END

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