短篇 | ナノ

ロロノア・ゾロ


「ぅお?・・・ぉおおおお・・・」

ちょ、ゾロ!?どーしたぁあああッ!?


目の前でゾロが倒れました


「ちょっと、何事!?ねぇ、ゾロ、大丈夫!?」

「ぅ・・・はぁ、はぁ・・・」


苦しそうに顔を歪めているゾロ

恐る恐る額に手を当ててみる


「ぅわっちぃいいッ!!」

「はぁ、はぁ・・・ぅ・・・」


40℃くらいあるんじゃないか?

ってか、コイツ、何℃かは分からないがこんな状態であのクソ重い鉄球持ち上げてトレーニングしてたのか?


「ゾロ」

「なん・・・だ?」

お前、アホだろ?

「なッ!?」

「何℃か分からんが、こんな時までトレーニングしてんじゃねぇよ!!」


そりゃサンジ君に“脳みそまで筋肉”って云われるよ


「ロー君にでも頼むか・・・」

「トラ・・・男?」

「うん。ほら、医者だから」

「アイツ、外科医だろ

大丈夫だって。医者なら何とかなるよ


○○○はケラケラと笑いながら、ローに電話を架ける


『どうした』

「あ、ロー君ですか?○○○です」

『そんな事は分かってる。どうしたと聞いているだろ。用件を云え』

「ゾロが死にそうなくらいの高熱出してんの。もうね、50℃くらいあるんじゃないかな?」

『・・・放っておけ

「酷いね、医者のくせに」

『お前らの遊びに付き合うほど、おれは暇じゃねぇ』


ローは呆れながらも、○○○の話を聞いてくれている


「でも、高熱出してるのは本当。さっき、目の前で倒れたんだわ」

『で?寝せているのか?』

ううん。床に放置してる

布団に寝せてやれ。今すぐに


病人を床に置きっぱなしで電話するとは、非常識な奴だとローはうんざりしている


「じゃあ、今すぐ往診に来てよ。治療代はずむから♪じゃあね〜」

『ちょ、お前!・・・チッ、切りやがった』





*****

「ほら、ゾロ。布団に寝ろだってさ」


ゾロを何とか持ち上げて、ベッドに寝かせる


「冷やしてやるか」


ゾロ宅に果たして氷枕があるのだろうか?


「お?冷えピタあるじゃん」

「はぁ、はぁ・・・ぁ、うぅ・・・」

「ほれ、ゾロ〜冷たいぞ〜」

「ッ!!」


額だけでは足りないと思い、脇の下にも貼ってやる


「○○○・・・それはどうした?」

「あ、ロー君。早かったね?」

「あぁ。ゾロ屋が心配でな」

「ロー君・・・」

「何だ」

ゾロのこと、好きだったの!?

切り刻んでやるか?


ローの額がピクピクしている

ヤバい!マジだ!!


「○○○」

「ん?」

「額の他に腋下まで冷やしたのは正解だな。まぐれか?」

「・・・何となく?」

「ゾロ屋、残念な女をパートナーにしたな・・・」


かぜっ



「はぁ、はぁ・・・トラ男?」

「ゾロ屋、飲み薬、坐薬、点滴、注射どれが良いか選べ」

「全部却下・・・」

「ロー君、坐薬でお願い!」

「分かった」

「ちょ、待て・・・ッ!!」


ローのニヤリとした笑顔と、○○○の何気ない一言を境にゾロの記憶が無くなったそうだ・・・


END

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