短篇 | ナノ

暑い日【シャンクス】


「あーつーいー!」


梅雨だというのに、この暑さはどうにかならんのか?


「あーつーいー!!」


何かをしているワケじゃないのに、苛々する


「シャンクス、どうにかして」

「エアコン点けたらいいじゃねぇか」

「エアコン苦手なの」

「なら、扇風機は?」

「直接風に当たりたくない」

「お前・・・我が儘だな」


あのシャンクスに“我が儘”と云われ、憤慨する○○○


「だから、どうにかしてよー」

「・・・どうにかって云われてもなぁ」


シャンクスは暫し考え込む


「なら、ちょっと待ってろ」


何かを思い付いたのか、シャンクスはスウェット姿のまま玄関を出て行った


「ただいまー」

「もう、どこ行ってたの?」

「ちょっと、な?」

「DVD?」


シャンクスの手には、某レンタルショップの袋とDVDが数枚


「よし、これから“夏だ!梅雨をぶっ飛ばせ!ホラー祭り”を開催する」

「・・・そこまで求めてなかったんですが」

「暑いからどうにかしろって云ったのは、○○○、お前だぞ?」


そういうとシャンクスは、店のポップに“オススメ”と書かれていたDVDだと云いながら、デッキにセットする




「・・・ヒィッ!?」


暑い夏はホラーを観るに限る

誰がそう云ったのか分からないが、1人にだけ効果があったようだ


ジャン!・・・チャンチャンチャンチャン〜♪


「うわぁああッ!?」

「シャンクス・・・煩い」


映像より、音で驚いているようだ


「シャンクスを見てて、余計に暑くなった気がする」

「おれ、ホラー苦手だったんだな・・・初めて知った」


シャンクスは、もう懲り懲りとゲッソリしている





「あのね、“シャンクス・・・私、怖い”くらいの可愛さ見せろよ」

「いや、アンタの驚き方に引いたら、そんな可愛さ引っ込むわ」

「・・・・・・」

「ってか、ホラー苦手とか自覚なかったんかい!!」

「それにはマジで驚いた。明日、ベン達にも教えてやろうかな」

「やめとけ。バカにされて終わるだけだ・・・」


END

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