短篇 | ナノ

ポートガス・D・エース


「ほい、やる」

「・・・え?」

「早く取れって、落ちるぞ?」

「え、あぁ・・・どうも」


下駄箱の前で突然渡されたもの


「・・・・・・」

「どうした?」

「いや、その・・・ありがとう」

「礼は良いぜ?貰いモンで悪ぃけどな」


そう云うと、笑顔で玄関を出て行く


「・・・コレ、私があげたヤツだ」


多分、悪気はないのだろう

彼はこの日、幾多のチョコを貰ったのは容易に推測できる

しかし、そのチョコの山からたった1つだけをチョイスし

しかも、その選ばれしチョコが渡した本人の元に帰って来る


「スゲェな、この確率・・・」


涙が零れた

折角、勇気を振り絞って渡したチョコが戻って来てしまったから


「何だよぉ・・・止まれって・・・グスッ」


しかも、彼からのメッセージ付きで戻って来た


■■■ ○○○様

今日もらったチョコ、ありがとうございました。

とても美味しかったです。おれなんかの為に手作りしてくれてありがとう。

突然で悪いけど、手紙なんかで悪いけど

おれと付き合って下さい。よろしくお願いします。

ポートガス・D・エース



「・・・バレンタインなんだから、逆だっつーの!」


2組のエース君は、どうやら確信犯のようです






「・・・あのさ、あれって今思えば結構失礼だよ?渡した本人のチョコのラッピングにお返し入れて渡すって」

「仕方ねぇじゃん。すぐに渡したかったんだからよ?」

「いやいや、私、結構ショックだったんですからね?」

「・・・それは、ゴメン。でも、まぁ結果まとまったんだし良いんじゃね?」

「・・・まとまんなかったら、どうするつもりだったんですかぁ?」

「さぁ?考えてなかった」


私、騙されてないかなぁ?


END

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