短篇 | ナノ

シャンクス


おれの嫁は、とても強いです・・・


「シャンクス〜」

「何だ?」


○○○が遠くから呼んでいる


「どうしたんだ?」


呼ばれた方へ行くと、“シャンクスって、今、何歳だっけ?”と聞かれた


「・・・39だけど?」

「・・・へッ!」

「なに!?ねぇ、その鼻で笑った感じ、何なの!?」


おれ、もう泣きそうなんだけど・・・


「ハァ・・・」


○○○が盛大に溜息を吐く


「一応聞くけど、おれ、何かしたの?ってか、おれの年って何か関係あるの?」

「半分かな・・・ほら、私達、結婚して結構経つじゃない?」

「まぁ、新婚ではないよな?」

「覚えてる?」

「何を?」

「プロポーズの言葉」

「・・・そりゃ、覚えてるけど」


話が全然見えないんですけど、おれ、何かやらかしましたか?


あんなカッコいいこと云っても、お腹が出てくるのよ

「突然なに!?ねぇ、何の仕打ち!?おれ、何かした!?」


突然の嫁の暴言に、おれ、もう泣きそう

ベンの所にでも家出しようかと思うくらいだよ?


「何もしてないよ?」

「じゃ、じゃあ、何でそんな酷いこと云うんだよ!?」

「ん〜・・・強いて云うなら、私がオバさんになったら、あなたはオジさんよってこと」

「・・・そうですね?」


○○○さん、何か嫌な事でもあったんですか?


オバさんになっても



「“おれがジジィになって、○○○がババァになっても、手を繋いでデートしたいんだよ”って云われた時、少しでもときめいた私って何だったんだろう?」

「ちょっと!それ、結婚間違えたってこと!?」

「いや、怖いくらい幸せだよ。だからだよ?」

「どうしたの、急に・・・?」

「ジジィとババァになっても、デートしたいなって思っただけ」

「ジジィ、ババァになる前にもデートしようぜ?ってか、今からデートすっか!」

「・・・メンドイ」

「ちょっとーッ!?」


結局、可哀想なシャンクスさんでした(笑)


END

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