A
「・・・・・・どう思う?ガープ」
「フゥ・・・どうもこうも、ワシらが云える問題ではなかろう」
「確かに。だが、あの子は部下、弟子、補佐・・・幾多の教え子の中でも素直で、可愛い子だったんだよ」
「おつるちゃんがそんなこと云うなんて、相当じゃな?」
「父親に似てしまったんだろうねぇ」
「・・・アイツにか?」
茶を啜り、煎餅をバリンと割ると宙を見てから隣に居るつるを見る
「まったく、困った娘だよ」
「孫の間違いじゃなくてか?」
「煩いね!」
「しっかし、■■■くらいの年の娘が偉大なる航路を彷徨うのは如何なモンじゃろうなぁ?」
「あの子が決めたんだ。どうなろうと知ったこっちゃないよ」
「またまた。心配しとるんじゃろ?」
「当たり前だよ。あの子が海王類に食べられようが、海で溺れようが、海賊にやられようが・・・知ったこっちゃないんだよ」
つるは手の中にある湯呑の茶を見つめる
「■■■が・・・こっちの世界の人間だったら良かったんだけどね。そうすりゃ、いくらでも手立てはあったんだよ」
「あの娘が来て・・・10年くらいか?」
「そうさ。まだ、年端の行かない娘だったよ」
「異世界から来たと云っておったからな」
「けど、そういう人間は珍しくないよ。過去にも何人か例があったからね」
「そうじゃが・・・ワシには頭がイカれた奴にしか見えんのじゃ」
ガープはガシガシと頭を掻く
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