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「あ、買い物行って来なきゃ」
今日は旦那の帰りが少し遅い
「あぁ〜ッ!財布忘れたッ!!」
バタバタと玄関から舞い戻る
「早くしないと無くなっちゃうよ・・・」
独り言を云いながら、さっき脱いだ靴を履き玄関を出る
ベン・ベックマンの日常
『お、●●●ちゃん!今日は何にするんだい?』
「えっとね、今日はハマグリ下さい」
『はいよ!今日はオマケだ!』
「あ、ありがとうございます」
魚屋のおじちゃんから、ハマグリの量をオマケして貰った
『やぁ、●●●ちゃん!今日はどうする?』
「えっと・・・三つ葉を」
『はいよ。でも、三つ葉だけで良いのかい?』
「えぇ。今日は、ほら・・・ね?」
『・・・・・・あぁ。』
八百屋のおばちゃんから三つ葉を受け取ると、次の店へと向かう
「・・・あ」
「あ・・・」
次の店に向かおうと方向を変えると、ある男が目の前に立っていた
「ベンさん・・・」
「●●●・・・」
お互い、片手には買い物をしたであろうビニール袋が下がっていた
「もしかして・・・?」
「・・・あぁ、買ったぞ」
「被ったぁああああッ!!」
「被ったとかの問題じゃないだろう?今日は俺が買い物当番だろ?」
「そ、そうだけど!遅くなるって云ったじゃない!!」
「・・・
云ったか? 」
「
ガンガン云いましたよ?今日の朝に 」
「そうだったか・・・まぁ、気にするな」
ベンはニヤリと笑う
「気にはしないけど・・・」
「●●●、あとは何を買うんだ?」
「あ、あとはそこのお店だけ」
あと数十歩で届くであろう店を指差す
「なら・・・」
「ん?」
「
一緒に行くか 」
そういうと、ベンは●●●に手を差し伸べる
「・・・う、うん」
「どうした?」
「いや、別に!」
「そうか」
差し出された手が握られたと同時に、目的の店に向かう
「オイ、着いたぞ?」
「あ、うん!ごめん下さい。予約してた・・・」
目的の物を受け取ると、そのまま手を繋いで帰路に着いた
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