第2回リクエスト祭 | ナノ

D


「ど、どういう事ですか!?」

「だから、田舎に帰るのをやめて指導官をやれと云っているんだ」

「な、何で大佐にそこまで云われなきゃなんないんですか!?」


あまりに理不尽だ

いくら上司命令でも、横暴すぎる


泣くくらいなら、辞めんじゃねぇよ


スモーカーに云われ、初めて自分が泣いていると気付いた


「辞めたく・・・ありません。悔しいです。もっと・・・続けたかった」

「・・・続けろ。指導官になって、強い部下を育てろ」

「出来るかな・・・」

「少佐だろ?」

「でも・・・腕が云うこと利かないんです」

「お前の指導力はよく知っている。今まで通りやれば良い」

「・・・ッ・・・」


面と向かってスモーカーから、こんなにも評価を受けた事はなかった


「お前が相棒じゃなくなるのは痛手だが、お前がアイツを育てろ」

「アイツ・・・?」

「たしぎだ。伸びるんだろ、アイツ」

「・・・ハイ」

「お前が・・・お前が困ったら」


突然目の前が暗くなった


おれがお前の腕になってやる

「スモーカー・・・大佐?」


抱き締められていると気付くのに数秒要した


だから、おれの傍に居ろ


不必要に大声で云うスモーカーは、そのまま力強く抱きしめる


「痛い・・・痛いです、大佐・・・」

「・・・あ」

「・・・・・・」

「・・・・・・」


何とも云えない空気が流れる


「で、お前はどうする?」

「どうするって・・・あの、コレってプロポーズって事で良いんですか?」

「バカかお前ッ!」

「だって、そうじゃないですか!“おれがお前の腕になる”とか“おれの傍に居ろ”って・・・もう、プロポーズじゃないですか!!」

「・・・テメェ、頭の検査して貰えッ!!」

「酷いッ!脳波は異常なかったんですよ!?」

「じゃあ、脳の中が異常なんだよ!」


シリアスな場面も長続きしない2人



モーカーの



「何ですか、それ!」

「全身検査して貰え、めでてぇ中身しやがって!」

「して貰いますよ!そうですか、そうですか」

「いっそ、中身取り替えて貰え」

「白猟のスモーカーは、実は薄情なスモーカーだったんですね?肩書き、直さなきゃいけませんね!?」

「テメェ・・・退院したら覚えてやがれよ!?」

「大佐なんて知りませんッ!」


END

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