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― 病 室 ―
「・・・潮時って事ですね」
思い通りにならない腕を見つめ、言葉を溢す
「まぁ、良いじゃない。生きてるだけで」
「そうですけど・・・もう少し、あと少しだけ続けたかったです」
「まぁ、●●●ちゃん位の実力なら指導官って道もあると思うけど?」
「・・・考えときます」
コンコン―――
「ハーイ」
「失礼します」
「あ、たしぎ少尉。スモーカー大佐も」
「あらら。珍しいね、2人で来るなんて」
「クザン大将、お疲れ様です。どうされたんですか?」
「まぁまぁ、たしぎちゃん、お茶でも飲みながらゆっくり話そう。うん、そうしよう」
「え?あ、あの・・・スモーカー大佐!?●●●少尉!?え、えぇええ?」
クザンがたしぎと一緒に病室を出る
「おい」
「ハイ?」
「お前・・・腕、動かねぇのか?」
「情報早ッ」
「どうなんだ」
「もう、前線には立てないだろうと・・・」
「そうか」
「なので、クザン大将へ退位の相談を」
「・・・そうか」
お互い、目も合わさず淡々と言葉を交わす
「で?どうなんだ」
「どうって・・・前線に立てないんで、もう大佐の相棒にもなれませんね。あ、でも、たしぎ少尉なんてどうでしょうか?彼女、きっと伸びますよ?まだ荒削りですが、剣の太刀筋も良いですし、それに根性も」
「そういう事を云ってんじゃねぇよ」
「・・・え?」
「お前は・・・辞めるのか?辞めて、どうするんだ?」
「クザン大将は、指導官の道を勧めてくれました。でも迷ってます。田舎に帰ろうかとも思ってますし・・・」
「なら」
「・・・?」
「指導官をやれ」
「はぁ!?」
突然の命令に大声を上げる●●●
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