第2回リクエスト祭 | ナノ

C


― 病 室 ―


「・・・潮時って事ですね」


思い通りにならない腕を見つめ、言葉を溢す


「まぁ、良いじゃない。生きてるだけで」

「そうですけど・・・もう少し、あと少しだけ続けたかったです」

「まぁ、●●●ちゃん位の実力なら指導官って道もあると思うけど?」

「・・・考えときます」



コンコン―――




「ハーイ」

「失礼します」

「あ、たしぎ少尉。スモーカー大佐も」

「あらら。珍しいね、2人で来るなんて」

「クザン大将、お疲れ様です。どうされたんですか?」

「まぁまぁ、たしぎちゃん、お茶でも飲みながらゆっくり話そう。うん、そうしよう」

「え?あ、あの・・・スモーカー大佐!?●●●少尉!?え、えぇええ?」


クザンがたしぎと一緒に病室を出る


「おい」

「ハイ?」

「お前・・・腕、動かねぇのか?」

「情報早ッ」

「どうなんだ」

「もう、前線には立てないだろうと・・・」

「そうか」

「なので、クザン大将へ退位の相談を」

「・・・そうか」


お互い、目も合わさず淡々と言葉を交わす


「で?どうなんだ」

「どうって・・・前線に立てないんで、もう大佐の相棒にもなれませんね。あ、でも、たしぎ少尉なんてどうでしょうか?彼女、きっと伸びますよ?まだ荒削りですが、剣の太刀筋も良いですし、それに根性も」

「そういう事を云ってんじゃねぇよ」

「・・・え?」

「お前は・・・辞めるのか?辞めて、どうするんだ?」

「クザン大将は、指導官の道を勧めてくれました。でも迷ってます。田舎に帰ろうかとも思ってますし・・・」

「なら」

「・・・?」

「指導官をやれ」

「はぁ!?」


突然の命令に大声を上げる●●●

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