第2回リクエスト祭 | ナノ

D


「誰だテメェ」

「ん?俺?サッチ」

「あぁ、テメェがこの女の彼氏か」

「ん〜・・・違うんだよな、コレが」

「はぁ?」

「彼氏候補の1人・・・って事にしておいてよ」


3人組と会話をしながら、●●●の許へ歩いて行くサッチ


「コレ、忘れたでしょお〜?」


ハイ、と小銃を渡す


「サッチ・・・」

「あのね、どっか行くんなら、ちゃんと話してくれなきゃダメでしょ!?サッチ泣いちゃうッ!!」

「・・・へ?」

「船に戻ったのかと思って、医務室に行ったらまだ帰って来てないって云われちゃうし・・・」

「探して・・・くれてたのか・・・?」

「当たり前じゃない」


そう云うと、ウインクをする


「さ、帰ろう?エースのお土産買わないと」

「え・・・あ、うん」


手を取られ、立ち上がる


「あのさ、勝手に話進めてんだけどさ?帰っちゃ困るよ?」

「アンタは良いけど、この女だけは置いてってね?」

「別に彼氏でもないんだしぃ?」


●●●の手を掴む男


「痛ッ!離せ・・・離せッ!!」

「彼氏じゃないよ?でもね・・・他人に云われると傷付くから、やめてくれる?

「・・・おーい、サッチー?」


サッチの怒りは、矛先が若干違うようだ


「まだ分かんねぇの?3人と1人じゃ勝てないでしょ?」

「アンタ、丸腰だし」

「悪いけど、こっちは丸腰ってワケじゃないから」


そう云って、ナイフやら何やらを取り出す


「はぁ・・・サッチ兄さんの優しさを無下にしちゃって・・・」

「なに云ってんだよ!」

「強がんのも大概にしろよ?」

「勝てないからって、諦めたのぉ?」


男たちがサッチと●●●を囲む


「あのね、おれ、あんまりケンカとか好きじゃないのよ」

「なら、女置いてどっか行けよ」

「オッサンに用はねぇんだよ」

「バイバーイ」

「だから・・・おれが笑ってる内にさっさと失せろって云ってんだよ」


ド―――ンッ!!



「サ・・・チ・・・」

「っと、ヤベ」

「あ、悪ぃ」

「・・・・・・」

「エース、お前、留守番じゃなかったか?」

「あ?あぁ、●●●が行方不明って聞いてつい・・・」


エースの覇気で気絶してしまった●●●を抱え、立ち上がるとマルコやイゾウ達も到着していた


「お前ら・・・何で?」

「そりゃ、大事なドクターが行方不明ってんじゃ、一大事だろい?」

「ってか、エースなんてオヤジに許可貰いに行ってまで来たからな?」

「だってよ、じゃなきゃ、始末書書かせるってマルコが!!」

「ハイハイ、お前らの●●●に対する愛はよーく分かった!でもね?何で・・・何で・・・何でおれに良い所をくれないの!?」


サッチが涙ながらに訴える


「サッチだから」

「ってか、サッチだから」

「無論、お前だからだよい」

「お前らなんて嫌いだッ!!」


そう云いながらも、サッチは満面の笑みを浮かべる


サッチカーニ



「ん・・・」

「気が付いたかい?」

「ココは?」

「モビーだよ?ってか、君のお城さ」

「そっか・・・痛・・・」

「無理すんなよ?覇気食らってんだから」

「エースの奴・・・加減ってモンを知らねぇな」


頭に手を当て、小さく左右に振る


「なぁサッチ」

「ん?」

「アイツら、どうなったんだ?」

「・・・さぁ?マルコ達に任せたから」

「そっか・・・サッチ?」

「何だい?」

「ありがと」

「・・・何!?」

ありがとって云ってんの!

「・・・フフ、ハハハ!どういたしまして!!」

「お前が来てくれなかったら、どうなってたか・・・」

「そうだね・・・あの綺麗な足がアイツらに良いように扱われちゃうのかと思うと、怒りで我を忘れそうになったよ」

「足だけかいッ!!」

「いや、●●●が・・・」


突然、真面目な顔をするサッチ


「●●●がいないって気付いた時、本当に焦ったよ・・・」

「サッチ・・・」

「その時、本当に思った。おれ、やっぱ●●●のことが」

あぁああッ!!エースのお土産ッ!!

「え?・・・えぇええええッ!?今!?この大事なこと云おうとしてる、この瞬間にエースのお土産ぇッ!?」

「サッチ、買いに行こうッ!!約束したんだ、アイツ、また拗ねるぞ!?」

「サッチさんも拗ねちゃおうっかなぁあ・・・」


頬を膨らませ、そっぽを向くサッチ


「だから、デートのやり直しだって云ってんだよ」

「・・・は?」

「お前の誕生日の時、約束しただろ?デートするって」

「う、うん」

「ほら、行くぞ?」

「ハーイッ!!」


こうして、夏島散策をやり直したんですが・・・

やっぱり●●●には想いが伝わっていない様子でした


END



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