叶ヤ髪商事 | ナノ

第41話


「何か嬉しそうだな、■■■」

「え?そうですか?」


我が社の事務員 ■■■が嬉しそうにしている

良い事なのだが、凄く気持ち悪い


「■■■、良い事あったのか?」

「え?分かります?聞いてくださいよ、ベンさん!」


凄く聞いて欲しそうにしている

めんどいな、コイツ・・・


「何があったんだ?10円でも拾ったか?」

「そんなんじゃありませんよ!遂に来るんですよ!」

「何がだ?」

コラさんですよ!!

誰だよ・・・


何でも、絵本作家らしく

■■■が小さな頃から好きな絵本の作者で、久々にこっちに戻ってくるんだそうだ


「■■■、ベン、何してんだ?」

「あ、社長!遂にコラさんが帰ってくるんですよ!」

「コラさん?・・・トランプマンみたいな奴か?

「違うわ、ボケ!!」

「頭・・・トランプマンって古すぎるぞ・・・」


■■■、お前も何で知っている?


「明後日なんですよ、コラさんのサイン会!私、朝一で書店に並ぶんです!」

「絵本作家ってサイン会するのか・・・?」

「ってか、並ぶ程のファンなのか・・・?」

「彼は帰ってくると必ずサイン会をしていますよ?まぁ、私は今回が初めてですが・・・」


だからなのか、とても張り切っている■■■


「そんなにファンなのに、何で今までサイン会行ったことねぇんだ?」

インフルエンザとか病気で寝込んでました

「「 毎回か!? 」」


何て残念なんだ、■■■・・・


「明後日、私は書店に並ぶので絶対に!絶ッ対に仕事入れないで下さいね!」

「まぁ、休みだから良いけどよ・・・」

「■■■、そんなこと云うとフラグがな・・・?」


残念な■■■なことだ、このフラグは回避出来ないと感じているベン


絵本作家のサイン



― ガチャ・・・ ―


「おい、■■■?お前、明後日、仕事だぞー?」

「・・・・・・キコエマセン」


ヤソップが非情にもフラグを運んできた

「いや、依頼主がお前を指名してだな・・・?」

「絶対に嫌です!私はコラさんに会いに行くんだッ!!」


頑固な■■■だったが最終的にベンのお説教を食らい、泣く泣く依頼を受けることとなった・・・


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