叶ヤ髪商事 | ナノ

第32話


あぁあああッ!!


突如響いた大声に、叶ヤ髪商事が揺れた


「何だ、■■■・・・」


騒々しい、と耳を塞ぎながらベンが現れる


「ベンさん!事件です!!」

「は?」


■■■は険しい顔でベンを見上げる


「見て下さい!!」

「・・・コレは?」

オレオです!

「・・・で?」


見れば分かる、その黒いクッキーをこれ見よがしに突き付ける■■■


「ベンさん!よく見て下さいッ!!」

「見ただろ・・・ん?」


よく見ると普通のオレオとは違う


クリームが舐め取られてるんです!!

ヤツしか居ねぇッ!!


中のクリームだけが舐め取られている

そんな子供のような事をするのは、この社内でヤツしか居ない


「たっだいまーッ!!」

「「 コレ、アンタでしょ(だろ)!! 」」


シャンクスに詰め寄る2人


「え・・・いや、おれじゃ・・・ねぇよ?」


目を逸らし、口笛まで吹いている


「「 絶対にアンタだ・・・ 」」


ダメ社長はやっぱりダメ社長だった


オレオクリーム
舐め取り



「だって、だってぇ・・・甘い物食べたかったんだモンよぉ・・・」

「ぶりっ子すんな、オッサン」

「だからって何でクリームだけ舐め取るんだ?普通に食え!」

「クッキーはもっさりするから、クリームだけ食べたのドコが悪いんだよ・・・」

「「 いや、その食べ方が悪い(んだよ)! 」」


食べ物は粗末にしないように

残りのクッキーは、ダメ社長が美味しく戴きました


END

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