叶ヤ髪商事 | ナノ

第31話


遂にわが社にも、文明の利器・タブレットが導入されました


「おーい、■■■〜。お前、一体なにやってんだ?さっきから」


シャンクスが不思議そうに、■■■のデスクを見る


「●コンシェルです」

「●コンシェル?」


シャンクスは首を傾げた


「音声認識で、検索とかしてくれるんですよ?知らないんですか?」

「音声認識は知ってるが…その、●コンシェルってのは知らんな」


使う人は知っている、使わない人は知らなくても不便しない

そういう事なのだろう


「このヒツジ君が可愛くて」

「ヒツジ?」

「はい。ヒツジの執事です」

「ややこしいな」


そう云うと、■■■はタブレットに向かって何かを喋り始めた


「ヒツジ君、こんにちは」

『こんにちは、ご主人様』


画面上のヒツジから吹き出しが出て、文字で表示されると同時に音声での返答があった


「へぇ、凄いな。今の機械ってのは」

「社長もやってみますか?」

「やってみるか」


シャンクスは■■■のタブレットを受け取る


「ヒツジ君、こんにちは」

『こんにちは、モフモフ』


「「 モフモフ!? 」」


私のヒツジ君が、知らない言葉を発しました


「も、モフモフって何・・・?」

『モフモフは、いわゆるモフモフです』


答えになってません


「いわゆるモフモフが分からねぇ」

『モフモフを検索しますか?』


社長の心が折れそうだから、やめてあげてヒツジ君


「要らねぇよ・・・」

『ご主人様、どうしましたか?』


あ・・・社長、若干イラッとしてませんか?


「貴様のせいだ」

貴様、を検索しますか?


心の傷を抉ってるぅうううッ!!


「検索してどうすんだよ・・・要らねぇよ」

『私は用済みですか?』


ヒツジ君がションボリしてますよ、社長


「■■■」

「はい」

「おれ、タブレット使える自信ないんだけど・・・」

「たったコレだけで!?諦めないで下さいよ!!」

「ヒツジ1匹も扱えねぇなんて・・・」


まぁ、下っ端の私(年下)からもバカにされてしまう社長ですからねぇ・・・


明の



「頭、スマホが反応しない時あるからなぁ」

「ってか、会社でグループ作ってラ●ン始めたのは良いが、なんで頭はいつもスタンプを鬼のように押しまくってんだ?」

「・・・嫌がらせですよ、新手の」

「もしかして、スタンプ押すのが楽しくてやってんじゃ・・・?」

「「「 ありえるぞ(ますよ)!! 」」」


シャンクスに、タブレットとスマホは早過ぎたようです


END


□■□■□■
これ、ほぼ実話です。

シャンクスが兄、ヒロインが私と思って貰えたら助かります。先日実家に帰りましたら、「タブレット買っちゃった」と嬉しそうに話す兄。スマホ買えば良いものを、なぜ先にタブレットを買ったんだ…?そこから謎です。

スマホが反応しない事がある兄は、タブレットが操作(反応)する事が嬉しいようです。ラ●ンを始めて、バカみたいにスタンプを押しまくって悪戯してました。

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