叶ヤ髪商事 | ナノ

第28話


・・・何で!?


出社したら、衝撃的なものがありました


「どうした?■■■」

「あ、ベンさん・・・おはようございます。見て下さい、アレ・・・」

「何だ?・・・・・・は?」


ベンが眉間に皺を寄せながら、ドアの向こうを見やる


いないいないばぁー!あばばばばー!


ダメ社長が壊れた


「何やってんだ、アンタ・・・」

「おぉ、ベン!来たか」

「おはようございます。社長・・・気でも触れたんですか?」

「ちょっとー!!■■■、朝っぱらから失礼だよ!?」


朝から普段通りのテンションで憤慨している


「いや、だって・・・いないいないばぁって」

「■■■、よく見ろ。ほら」


ベンが指差した先には、小さな赤ん坊の姿があった


「・・・・・・社長?」

「ん?」

隠し子ですかぁああああッ!?

「違ぇよ、バァーカッ!!」

じゃあ、人攫い?

「じゃあってなんだよ、するワケねぇだろ?じゃあって何だよ!」

「まさか、依頼か?」


ベンが煙草に火を点けたくても点けられない状況になり、ガッカリしている


「そうなんだよ!急にお袋さんがぎっくり腰になったってんで、1週間程、家を開けなければならないそうなんだ」

「なら、旦那に頼めば良いだろ?」

「それがさぁ、旦那は単身赴任で海外なんだとよ?」

「なら、連れて行けば良いだろ?」

「無理だろー。お袋さんの面倒見ながら子供の面倒見るって」

「・・・だな」


オッサン2人が話し込んでいる

しかも、背景に主婦のような日常を感じてしまう


「でも、今日って皆、それぞれに依頼が入っていますよね?」

「そこなんだよ・・・」

「でも、この子を誰かが見ないとダメだろ?」


困った、と3人が参っていると救世主がやってきた


「おはよーさん」

「「「 経験者来たッ!! 」」」

「は!?何、何の展開!?」


ヤソップは出勤早々に助けを求められ、困惑した


「・・・で?どうすんだ?」

「お前が連れてってくれたら助かるんだよなぁ・・・」

「いや、おれ今日はカラスの撃退だからなぁ」

「じゃあ無理だな」


頼みの綱のヤソップは連れてってやれないそうだ


「なら、ベンさんはどうですか?」

「いや、無理だな・・・今日のクライアントはお役所様だからな」

「■■■、お前はどうだ?」

「・・・私ですか?」


■■■は手帳を見て予定を確認する


「えっと、バギー店長の所に報告書を届けてからの白ひげです。そして、その後は・・・」

「「「 お前が適任だ 」」」

「・・・えぇえええッ!?」


突然の指名に驚く


「で、でも私・・・子守なんてしたこと無いです」

「大丈夫だ。人見知りもしないし、鞄に入ってたメモで大体は攻略できるさ」

「攻略って、ゲームじゃないんですから」

「ま、とにかく今日はお前が適任だ。行って来い」

「・・・おんぶ紐しながらですか?」

「一応女なんだから、それらしく見えるだろ?」


シャンクスが失礼な事を抜かしたので、1発拳骨をお見舞いしてやって会社を出た


ちゃんが



「・・・まずはバギー店長のところか」


おんぶ紐で赤ん坊を背負いながら、バギーのコンビニまで歩き出す


つづく

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