第25話
「社長、今日こそしっかり働いて下さい」
■■■がシャンクスの尻を叩く
「“今日こそ”って何だよ!?誤解を招く云い方はやめなさい」
「誤解も何も、社長がダレてんのは最早公式ですよ?」
「何、その公式とかって・・・ダレてないし!!」
「昨日は暑いってデスクで垂れてませんでしたか?」
「・・・う」
シャンクスは南向きの窓側で、ガンガンに熱い日差しを浴びて仕事をしている
「頭も頭だ。ブラインドを引けば良いものを・・・日差し浴びながら仕事なんて出来ねぇぜ?」
ベンが呆れ顔で口を挟む
「確かに・・・よく日射病になりませんね?」
「ホントだよ。だから、もう少し俺を敬ってよ?」
「
いや、それは無理 」
「何でだよ!?」
■■■とシャンクスの不毛な会話中、■■■の携帯電話が鳴る
「もしもし?・・・あ、うん」
電話に出て話し始める■■■
「もしもーし、■■■ちゃん?今、仕事中ですよ?」
「頭、やめとけ。また湯呑を投げられるぞ?」
「怖いね・・・やめとこ」
シャンクスは湯呑を投げられまいとして、■■■をそっとしておく事にした
「・・・・・・で?用件って?・・・・・・
ピーマンの肉詰めはどっちから焼き始めたら良いのかぁ!?」
何て会話なんだ!?
「ハァ・・・肉側から焼いて、焼き色が付いたらピーマン側を焼きなさいよ」
■■■が料理の事を教えているというレアな光景も薄れる程の、くだらない会話だ
「ハァ!?何でピーマン側を焼いてしまってから電話して来るのさ!?・・・じゃあ、ピーマン側に焼き色付いたら肉側も同じくやって、両側に焼き色付いたら蓋をして蒸し焼きにしたら良いじゃない。じゃ、私仕事だから切るよ?・・・うん、ハイハイ」
電話を切ると、■■■は溜息を吐く
「■■■・・・ピーマンの肉詰めは解決したのか?」
ベンが呆れたように問う
「ハイ。焼き始めてから、どっちから焼くんだっけ?って電話してきたコイツにムカついた位ですね・・・」
「ってか、スゲェ内容だよな?ピーマンの肉詰めの焼き方を聞くって・・・」
シャンクスが腹を抱えながら笑っている
電話の会話つつ抜け
「で?お前ん家、今日の晩飯はそれなのか?」
「いえ?友達ん家がそれだそうです。我が家は今日も素麺です」
「・・・今日、も?」
「えぇ、今日もです」
「因みに、何日目なんだ?」
「多分・・・・・・7日目かな?」
「飽きるだろ、流石に」
「飽きますね・・・肉詰め食いたいです。社長、作って!」
「ヤダよ。ベンに頼め」
「断る」
「「 べん(さん)のケチーッ!! 」」
END
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