叶ヤ髪商事 | ナノ

第1話


ココは叶ヤ髪商事

名前は立派だが、何てことない普通の会社だ

……と思う


「おはよ〜」

「あ、今日も変なズボンの社長、おはようございます」

「■■■、酷く傷付くよ!?朝から、しかも上司に向かって!!」


朝からハイテンションで、部下に蔑まれているのが当社の代表取締役・シャンクスだ


「だったら、少しは社長らしい服装したらどうだ?」


邪魔、と扉の前を占拠していた2人の後ろに立っている長身の男が当社の副社長・ベンである


「確かに、あんまり社長の威厳は感じられねぇなぁ…」


その更に後ろに立っているのが、当社の幹部・ヤソップ


「お頭ァ、朝からハイテンションだなぁ〜」


同じく幹部のルウ


「何だよ!?皆して!俺のどこが変なんだよ!?」


「「「「 全 部 」」」」


「俺とお前たちの信頼って…?絆って…?」


嘆くシャンクス

あっさり返す部下たち


「無いんじゃないですか?所詮、他人ですし」

「冷てぇな、■■■は」

「そうですか?なら、ベンさんは社長の為に身体張れますか?」

「………状況による


所詮、他人だ


「ベンと■■■が虐める……悲しい…」


最早、シャンクスの心は複雑骨折だ


「その辺にしといてやれって、ベンも■■■も」

「そうだぜ?じゃなきゃ、この人また個室に籠って中島みゆき聴き始めちまうぜ?」


シャンクスの威厳は、ほぼ0である


「あ、もうこんな時間!!」

「そうだな。じゃ、今日も仕事すっか」

「だな」

「お頭、仕事しますよ?」

「……ハイ」


〜〜♪〜〜♪〜〜♪

腕を一気に上げて背伸びの運動


「ベンさん…いつも思うんですが、何でこの会社、就業開始でラジオ体操なんですか?」

「知らねぇ。社長の趣味じゃねぇの?」

「ラジオ体操で、身体をほぐして元気に仕事する為だ!!」


意外とまともな事を云っている気がしないでもない


就業開始



グキッ!!


「うぉッ!?腰が!!」


前言撤回


「社長、無理しないで下さい?もう、イイ年のおっさんなんですから…」

「おっさん云うなッ!!」


END

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