「ココか・・・」
渡された紙を、もう1度読み直す
「えっと・・・ココって、友人の家なの?」
見上げる程のマンション
相手はホームレスなのか、或いはただ遊びに来ていただけなのか?
「いつ出てくるのかなぁ・・・?」
1時間は待っただろうか?
漸くエントランスから、1人の男が出て来た
「(・・・あ、あの人じゃん!)」
資料の写真と見比べて、尾行を開始する
―――――――――――――――
「・・・アレ?」
見失った!!
尾行開始から2時間、遂に目標を見失ってしまった!!
「ミポリンに怒られる!!」
あの人、怒らせたら包丁とか投げてきそうだから、おっかないよ
「お嬢さん、探し物かね?」
「あ、すいません。人を探して・・・」
「それは・・・私、かな? 」
目標、発見しました・・・
「ひ、人違いですぅううううッ!!」
●●●は逃げるように曲がり角まで猛ダッシュした
「ちょ、電話・・・何てこったい!」
Turururururu・・・
『何だ?』
「何だじゃありませんよ!」
『まさか、バレていないだろうな?』
「そのまさかですよ!!」
『・・・使えないヤツだな 』
「初尾行の人間に何てこと云うんだよ、ミポリン」
『ミポ・・・?まぁ、いい。こっちに戻って来い』
「分かりました」
電話を切ろうとした瞬間、背後から忍び寄る影に気付いた
「帰るのかい?」
「 ギャフン!! 」
「鷹の目も人が悪い・・・何故、私を尾行するんだか・・・」
「えっと、その・・・あ!」
切ろうとしていた電話を取り上げ、その男は鷹の目へ告げた
「 お嬢さんを返して欲しかったら、取り返しに来い。鷹の目 」
それって・・・
「ゆ、誘拐ですかぁあああああッ!?」
「そうとも云うが、ちょっと1杯付き合ってくれるかい?」
「いや、誘拐ってしか云わないし、仕事中だから酒飲まないし!!」
「まぁ、良いじゃないか。ほら、行くぞ」
「NOぉおおおおおおおおッ!!」
あっさり、その男に誘拐されてしまいました
<< >>