02.とんだ冗談
「いたたた…、って、あれ、え?」
目の前にいる僕の姿をした奴も
異変に気づいたみたいだった
「ど、どうして、私が目の前に、」
ん?私?
まさか…
僕を見て(なんてなんだか変だけど)ピンときた僕はトイレに駆け込んだ
「…やっぱり」
鏡には女生徒が映っていた
僕はこの子と入れ替わってしまったみたいだ
トイレから出ると僕(の姿をした女の子)はまだ座り込んでいた
「おい、大丈夫か」
「わ、私、なんで、」
混乱しているみたいだ
「入れ替わったみたいだな」
「え、うそ」
更に混乱させたみたいだが仕方ない、事実だ
僕自身は、何故か冷静でいられた
むしろ嬉しかったのかもしれない
退屈なホグワーツでの毎日からかいほうされたようで
「とりあえず、元に戻るまでこの姿のままで過ごすことになるだろう」
「え、」
「え、じゃない。お前、名前は?」
「なまえ みょうじ…」
「僕はドラコ・マルフォイ」
こうして僕らの奇妙な関係は始まった