HMK
( who?? )


∴ 08/12 ( みなみ )
「うつるから、いい」
ぶっきらぼうにそう言ったのに、私のそばを離れなかった。
咳一つすると水の入ったコップをとってくれた。みんなの話が盛り上がってちょっとばかり声の大きさが上がった時はみんなの話題をそらして頭に響かないよう気遣ってくれた。
仕掛け人のやることに口を出したり減点したりするようなわたしのことなんて、いつもは目の敵にしてるくせに、こういう時だけは優しいんだから。風邪なんて早く治ってしまえと思っていたけどこんな生活も悪くないかもしれない。ただ、風邪が治った後今まで通り減点とか、できるのかな?わたし。
「早く治せよ。俺たちのこと追ってくるやつがいねえと張り合いが足りねえんだから」
その笑顔にきゅんと心が動いたのは絶対に秘密。


リアルなネタで申し訳ないです。やっぱりシリウスを書いてしまう。なんだかんだと気がつくシリウス。



∴ 08/10 ( 桃 )
O・W・L試験の最大学科数である12教科全てに合格した数少ない人物は、パーシー・ウィーズリー、ビル・ウィーズリーとバーテミウス・クラウチJr.の3人だけ。
という事実に妙にたぎったので(笑)


獅子寮の談話室は居心地がいい。その為いつまでもソファーに居座ったり、勉強場にする寮生も少なくない。
同じようにビルも指定席となりつつある暖炉の脇にある古い肘掛け椅子に腰かけて。ページをめくる。それは一見ただ教科書を眺めているだけのようだ。そのような勉強方法で首席の位置を絶対に譲らないのが周囲には不思議だった。
「何でいつもビルはここで勉強するの!?万年2位な私に対する嫌がらせ!?」
それは生徒が寝静まったあと、ひっそりと談話室で打倒ビルを目指し勉強に励む少女も同じ。常にライバルである存在が視界に入れば自然とイライラは募ってゆく。普段は互いに切磋琢磨し監督生も一緒に務める頼れる相方。しかし高学年になってからは試験前にいつも癇癪を起こすようになってしまった。二人の関係がギスギスした物に姿を変えていくしかない現実に戸惑いを憶えて。
そんな少女のことを周囲はガリ勉と馬鹿にし距離を置くように勧めるけれど。そう簡単に離れられるなら最初から苦労はしない。

近くに居たいのに、近付けば近付くほど嫌われて。それでもやっぱり君と一緒に居たいんだ──
って内心苦笑してればいいよビル兄さん。

ビル兄さんは何事もソツがなさすぎて本命には嫌われそう(笑)…それってジェームズと一緒!?
勉強教えて?っていう甘い話にならないのがひねくれ者である桃の特徴です


∴ 08/09 ( むぎこ )
好きな女の子が、失恋をして泣いてるとき。



お菓子や花など、ひたすらプレゼント攻撃。彼女が何度断っても、彼は贈り物を止めない。やがて「もういいよ。私は何も要らないから」と、彼女はうんざりして苦笑い。すると、彼は彼女の頬を両手で包んで、言い放つ。
「君が何も要らなくても、僕は君の笑顔が欲しいんだ」
彼のベタ過ぎる言葉に、彼女は思わず照れ笑い。そんな彼女を見て、彼はしたり顔。彼女の笑顔も、そして彼女自身も、欲しい物は必ず手に入れるジェームズ。


気の利く言葉が思い浮かばず、ただ彼女の隣に座り、背中を摩るだけ。好きな女の子が噎び泣く姿を黙って見る事しか出来ず、やがて、彼自身が泣き出してしまう。どうしたの?と彼女が尋ねると、背中を摩る手を休め、一言。
「君の為に何も出来ない自分が、惨めで……僕は、そんな自分が嫌いなんだ」
すると今度は彼女が、すっかり落ち込んだ彼の肩を叩く。
「そんなこと言わないで。少なくとも、私、私の為に泣いてくれるあなたは好きだよ」
二人は泣き止んで、互いの目を見て微笑み合った。自分よりも強い彼女のことが、よりいっそう好きになったピーター。


彼女の手を引いてその場から連れ出し、辿り着いたのは空き教室。「気が済むまで、その人への想いを吐き出すといいよ。大丈夫。僕は何も聞かないし、誰にも聞かれないように僕が見張っているから」と言って、彼は教室の外へ。しばらく経って彼女が教室を出ると、彼はチョコレートを差し出して、言った。
「一人になりたい時は、何時でも僕を見張りに使っていいからね」
彼女はチョコレートを受け取り、「ありがとう」と笑みを返す。彼女の心の中で、彼自身の存在が大きくなったことには気付かないリーマス。


肩を震わせ嗚咽を漏らす彼女を、突然、後ろから抱き締める。驚いた彼女が振り返ると、その唇を強引に奪う彼。戸惑っている彼女に、「悔しいだろ?俺が、あいつじゃなくて」と彼は笑ってみせる。からかわないで、と彼女が声を張り上げると、彼は静かに言う。
「俺は、悔しいぜ?その涙は俺の為じゃないし、お前の唇は奪えても、お前の気持ちは奪えないからな」
彼の言葉の後、しばらくの間、二人は見つめ合い――やがて彼女は、涙で潤んだ瞳を閉じる。彼は、その唇にそっとキスをした後、彼女の髪に顔を埋めて息を吐いた。強気な態度を取っていたけれど、本当は余裕が無かったシリウス。




そんな仕掛人達が側に居てくれるわけもなく、ひとり静かに泣いたむぎこ。でした。失恋はしてません。



∴ 08/09 ( ここが書いた人の名前。 )
ここにつらつらと妄想が入ります。



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