■七月十四日


昨日あれから、ずっと考えていた。
僕にとって、沢田は何なのだろう。
彼がここに来始めた頃、あの子は唯うざいだけの存在だった。
それが、側にいるのが当たり前になり、触れたい思うようになった。
そして、キスをした。
触れるだけのキスで、舞い上がった。
しかしこの前理性を失い、噛み付くようなキスをして、気付いてしまった。僕がしたいのは、あんな軽いキスじゃない。

舐めたいのだ。

自分でも、おかしいとは思う。でも、曝け出してしまえばそういう事だ。
僕は沢田のことを舐めたいと思っている。
柔らかい唇だけでなく、甘い匂いのする首筋にも、細くて折れてしまいそうな二の腕にも、それから・・・普段制服で隠されている細部や、彼の奥の奥までも、舐め尽したい。
これも性欲というものだろうか。
そう、僕が彼に感じているものは性欲なのだ。
今までどんな女にも感じる事の無かった欲望を、あんな取り得の無さそうな男子生徒に感じているのだから、皮肉なものである。

恐ろしいのは、今は髪に触れるだけで抑えている欲求が、いつ流れ出すか分からないと言う事だ。
もう二度と、あの子を怖がらせるようなことはしたくはない。
いつまで僕は、抑えていられるのだろうか・・・。




・・・恐れながら委員長、
委員長が感じているものは性欲だけなのでしょうか?






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