■七月十二日


抱きしめる替わりに笑いかける。
キスの替わりにふわふわの髪に手を差し入れる。
あの雨の日からのことは、無かったような顔をする。
でも、決して、頭から離れることはない。

沢田は応接室にいる間中、訝しげな顔をしていたが、その事に触れることはなかった。





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