■六月十七日


四時限目、2−Aの前を通りかかると、教室の真ん中辺りにいる沢田が机に頬杖をつき、ぼんやりと窓のほうを眺めているのが見えた。
窓の外なんか眺めているから、テストで苦労するのだと苦笑しかけて、ふと気付いた。
彼が見ているのは外なんかではない。
視線をたどると・・・彼女、だ。
それが分かった途端、胸の中にもやもやと嫌なものが広がった気がした。

沢田は廊下にいる僕には気づきもしなかった。





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