■六月十六日


今日の沢田は何処となく上の空だった。
だからと言って仕事もいつも通りにしていたし、自分から話もしていた。
何がどう、と言うことでもないのだが・・・。
休憩時間も、お茶を飲みながらいつものようにクラスメイトの話をしていた。
あのいつも沢田にくっついている銀髪と野球少年のこと、教師のこと、そしてあの女子の話になった時、彼は口を閉じ暫く何か考えているようだった。
「京子ちゃん・・・可愛いですよね」
「・・・そう?」
何を思っているのか。俯いたままの彼からは表情が読み取れなかった。
僕は黙って紅茶をすすり、この子は、ああいうのが好みなのだろうかと考えていた。



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