■六月十日


草壁にこの前の不良たちの身元を割り出させ、応接室に呼び出した。
呼び出しを無視する多少骨のある輩もいるが、彼らは素直に応じ、真っ青になりながら応接室を訪れた。
結局は、群れることしかできない弱者ということだ。
「一昨日はあの一年が世話になったみたいだけど。また今度アレに近づいたら・・・どうなるか分かっているよね?」
以前にも、カツアゲやリンチの最中に僕に制裁を加えられ、逆恨みをしてその弱者が標的になると言うケースがいくつかあったそうだ。
昨日沢田が帰った後、草壁が僕にそう耳打ちをした。
不良たちは震えながらも聞いた。
「何でダメツナなんかをそんなに・・・?」
僕はちょっと答えに詰まり、少し考えてから、
「知らないの?あの子、マフィアがらみだよ」
と答え、にやりと笑った。
雑魚どもは青い顔を更に青くし、失礼しますと叫びながら応接室を飛び出していった。
これでもう、あの子にちょっかいをかける奴はいないだろう。




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