■五月十三日


結局また紅茶を出すことにした。
沢田は相変わらず、ミルクと砂糖を二つ入れて飲む。
「今日の体育、サッカーだったんですよ」
唐突に彼が話を切り出した。
僕は窓から見ていたとはいわずに、ただ黙って話を聞いていた。
「最近、がんばってるんだ」
というと、沢田は頬をほんのりと淡く染めた。
「だって、好きな子にいいとこ見せたいじゃないですか」
照れたようにへへ、と笑う彼を見ていたら、急に自分の体温が下がった感じがした。



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