■八月二十四日


何もこんな時間に問題を起こすことは無いだろう。
数人の雑魚を相手にトンファーを振るいながら、僕は苛立ちを隠せずにいた。
外部の学生が街中で不審な行動を見せていると報告があったのが十時十二分。
申し訳なさそうな顔をする草壁を後に現場に向かい・・・今に至る。
最後の一人をかみ殺し、後を風紀委員に任せて学校に着いたのが十一時半近かった。
もう待ってはいないだろうかと思いながら応接室のドアを開けると、茶色のふわふわが胸元に飛び込んできた。
沢田は下を向いたまま、黙って僕にしがみついていた。僕は瞼を伏せ何も言わずにただ彼の髪を撫で続けた。

彼は僕に、何も言ってはいけないことを知っている。

僕は彼に、何も言えないことを知っている。




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