果汁0.1%の飴
ころころと飴を転がしながら考えた。そう。昼間見つけた数学のノートの文字のことだ。文字は実に達筆な文字で一目で私のものではないとわかる。あ、別に私の字が汚いってわけじゃないけどね。

「藍……。」

そう書いてあった。なんというか、何と読むかわからなくて辞書を引いた。どうやら『あい』と読むらしい。しかしそんな初めて見る漢字を私が欠けるはずもなく、じゃあどうやら本当にこれは私じゃない誰か別の人が書いたんだろう。他の人か、それとも。

「うーん……よしっ!」

『誰ですか?』

「うん。うん。私だったら気づくだろう。」

机の目立つ位置にそう書いてメモを張っておく。これできっと私の中の誰かがいたらきっと気付くだろう。

「ん……?」

しかしこれでは誰かに見られたら私が変人認定されてしまうではないか!!!(もうされていることには気づいていない。)

「うーん……」

どこかどこか……私しか見ないところ……。
どこかどこかどこか!

「あぁ!」

そうだそうだ!手に書けばいーんだ!できればすぐに消えるように水性で書こう!

『誰かいますか?』

なんかさっきと文面違う気がするけどまぁいっか!


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