コーラ味のバナナ
「変だ。」
「どしたん、あき――。」
「別に。」
「だったら言うなや。」

だって声を出さずにはいられない。あの日からどうも変。
え?あの日っていつかって?そりゃあ、私が東京に行ったあの日から!そうあの日。私は全く記憶がないのだ。あ、嘘。全くじゃないけど別に。ただお父さんに会ってしばらくその辺を見ておいでって言われて、そう、それから。

それから気付けばお父さんとおばあちゃんたちの家の客間のベッドに座っていたのだ。

どう考えたって、おかしい。

しかもその一回だけじゃない。それから何回か、少しずつ断片的に記憶がなくなってゆくことが多発しているのだ。あ、嘘。多発ではないかな。べつに。

「うーん。二重人格…」
「おーい、みんなぁ。あきがまた変なこといっとるよー。」
「気付いたら血だまりの中に立ってたりして…」
「おーい、みんなぁ。あき、ひとやっちまったららしいぞぉ。」
「ちょ、何言ってんの、私バナナなんて盗んでないよ!」
「だれもんなこといっとらん。」
「だって……ん?」

言い返そうとして目に留まったのは何日か前の数学のノートの部分。

「ん……ん!?」
「みんなぁ、あきがとうとう頭おかしなった――。」
「んなん、もともとだわ。」
「そっか。」



変だ変だ。この字、私の字じゃないよ。


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20110928


斎藤さん。主人公設定↓

なんとかあき。連載開始時中二。この年には一応意味があったりする。
別に苗字は出ない。
普通の子。成績はそこそこ。南の島で育ったのびのびとした子。だけどバカ。ほんとにばか。周りも馬鹿だと認識している。それなのに、時々シリアスになる。どっちかっていうとシリアスが一周まわってばかになっているか、ばかが一周まわってばかになる。薄桜鬼はこの世界にとくに存在はしていない。だから知らない。斎藤さんへの認識はとにかく律儀な人だなあ、ぐらい。歴史については常識程度のことも知らない。織田信長は江戸時代にいた人だと思っている。本当にばか。ちなみにこの話の主人公は彼女ではない。



斎藤一。連載開始時18才。あ、千鶴と会う一年前です。
童貞ではありません(笑)この話の一応主人公。きまじめまじめまじめのまじめ。起床時間朝の五時半。素振り一時間。その他トレーニングで三十分。そして七時になるという恐ろしく健康的な規則正しい生活を送るきまじめさ。
ほぼゲーム通り。副長を敬愛しているのも、居合の達人なのも二人称がアンタなところもなんかかわいいところも一緒です。




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