運動するC


「あれ、佐藤じゃん。来てたのかな。」
「いや、間違いなく借り物だろ。間違いなくあれはパジャマ代わりのジャージだから。」

次のレースのため斉藤とスタンバっていると小学校のころから運動会は欠席の佐藤が雑誌を持って女の子に手を引かれながらグラウンドに走り入ってきた。

「いやー。ジュディ誰だろうね。あれは。」
「誰だろうっていうかあんな女この島にいないだろ。」

しばらくしてトラック三周を走り終わる。一位はなんと三番目に借り物の指示を受けた女の子だった。どうやら相当足が速いらしい。

「おし!次は私たちだね。」
「おう、俺が勝ったら……覚えてんだろうな。」
「おでん飴一年分ね!」

斎藤と同じレースの私はやつが買ったらおでん飴を一年分買い与えなければならない。なんであんなものを食べたいと思うのか甚だ疑問である。

「よーい!」

パンっ


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20111214




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